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先日、『これからの行政課題は、説明可能性だけでなく需要可能性を設計すること』と書いてから、私の妄想はどこまでも膨らんでいきました。
そんなこんなで、せっかくなので健忘録としてここに記載させてください☆
では、行ってみよー☆
※何度も書いていますが、既存の中間組織を否定するものではありません。
【前回のおさらい(ざっくり)】
少し前から、町会自治会を始めとした地域の中間組織が弱くなったことを受け、従来の行政説明責任能力では区民の安全と安心を守ることは難しくなったと書きました。
まず、中間組織が弱くなっている原因はさまざまありますが、(前回までさんざん書いた)社会の変化を割愛して大きくまとめるとこんな感じです。
1.人的資源が再生産されない
→志ある人に負担が集中、評価されにくい、後継が育たないことなど善意が使い切られることにより、担い手が減少する。
2.資金モデルが歪んでいる
→有料化できない、補助金依存や年度主義などにより自律的経営が成立しにくい。
3.活動場所・信用・調整コストが高い
→活動拠点がない、関係機関調整が個人任せな部分があり、やる気があっても続けることが困難な状況が生じている。
4.規範的統合が起きにくい
→団体は乱立するも横の連携はなく相互不信が生まれやすいため、点は増えるが面にならない。
※規範的統合:社会や組織のメンバーが共通の価値観や規範(ルール、期待など)を共有することで、全体としての調和を保つこと。
このような状況などが生じることにより、いわゆる行政と区民をつなぐ中間組織は減少傾向にあります。
それが区民や地域、そして社会にどのような影響を及ぼすのかという部分について、こんな感じで進むと予測しています。
【中間組織がなくなっていった先にある社会】
個人で困ったことが生じても相談できる相手がいなくなる→行政が受け皿になる
行政は画一的な支援事業を説明する→行政説明の正しさと当事者の納得を埋めてくれる存在がないため、当事者は『社会に正しく見捨てられた』と感じる
『正しく見捨てられた』と感じる人が増える→行政に対する信頼は低下し区民の安全安心は著しく低下する
結論:既存の行政説明の仕組みだけでは生きづらい人が増える可能性が高い
このように、中間組織の弱体化は行政、そして区民生活に大きな影響がありますが、私が本当に怖いのはそれが『静かに進んでいる』ということです。
静かに進む物事は、うっすらとした危機感は残しますが目の前の緊急対応に追われているとその危機感は薄まり後回しにされます(今現状、後回しにされている感満載です)。
そこで、私は『行政は、既存の団体などのように組織と繋がり区民と行政の架け橋を委ねるのではなく、これからの時代持続を踏まえ持続可能な中間祖組織機能の仕組みを考えるべき』ということを提案してきました。
このポイントは『団体ではなく必要な機能を残し誰がどのように担うかを考えること』です。
そんなわけで、ここからは具体的な仕組みの提案を書いてみます。
【委託事業の限界】
前段階として、私は『行政が現在進めている委託事業のやり方には限界がある』と感じています。
委託事業の構造はとても明確で、行政が正解(仕様)を決めて、行政が成果指標を定め、民間やNPOがその通りに実行するという、行政の延長線上にあるものです。
しかし、先行き不透明、課題の複雑化、中間組織の弱体化により、既存の委託構造の強みがこんな感じで弱みに変わりつつあります。
1.江東区は行財政改革により委託事業を増やしてきたが、内容は事前に確定しておりKPIは厳密、対象は想定された方々であり失敗は許されない仕組みのため『想定を超えた案件は対応できない』わけで、先行き不透明な時代には柔軟性がない(対応しきれない)。
2.委託先の事業者が何をどのようにしているのかの確認を書面とヒアリングでしか確認できないため、委託先の事業者が違反をしても帳簿があってたら気づかないリスクが高い(内部告発が起きない限り気づきにくい)。
3.委託事業の大半が人材不測の分野であり、法人が委託を受けられなくなるリスクが高くなってきている。
このように、零れ落ちる人をなくすという目的で見直したとき、イレギュラー対応が困難な委託事業というのは相性が悪いと考えられます。
そのため、既存の委託事業ではなく、ここから新しい形を再構築することが良いと感じているわけです。
【結論:団体を活かすではなく機能を公共化する】
いきなり結論から入りましたが『???』と思う方は多いと思います(私も自分で思いついて腑に落とすまで時間がかかりました)。
これ、ものすごく大きな発想の転換なので、順を追って書いていきます。
まず、提案する仕組みの骨格となるキーワードは『半公共・半専門・半市場』というように、全部半分にするというものです。
詳しく書きますね。
1.半公共:行政が“場と信用”を創る(空き公共施設、常設)
→名称、制度の位置づけ、個人情報の取り扱い権限、関係機関との公式連携など、『ここに行けば何とかなる』という信号を社会に出す(実務はやらない)。
2.半専門:専門職を常勤に近い形で配置する
→ボランティアではなく、事業に必要な専門職を採用し報酬をきちんと払って雇う(ある意味ここがポイント)。
3.半市場:利用者負担は原則有料、例外減免にする(無料に見える設計)
→価格は明示するが、減免、代理負担、バウチャー(公的利用券)などを制度側で対応する仕組みをつくる。
まだわかりにくい部分もあるかもしれませんが、ざっくり書くとこんな感じです。
この既存の中間組織や委託事業と大きく違う点は、『団体を前提としない運営モデル』です。
多くの既存団体や組織は団体や法人があって、事業があって、人がいるという前提なため、団体が疲弊すると全部止まる、後継者がいないと消滅、代表者の人格に依存している状況です。
しかし、団体を前提としない運営モデルは、運営主体をいわゆる委託事業者のように法人ではなく『機能ユニット』にします。
先に『やるべき機能』があり、それを担う人が集まるという構造です。
このように『機能』に注目すれば、事業者や団体が解散してもOK、人が入れ替わってもOKとなります。
委託事業は『仕事を外に出す仕組み』ですが、半公共モデルは『機能を社会に残す仕組み』になるわけです。
ちょっとわかりにくいと思うので、具体例を挙げてみますね。
例えば、生活支援という事業があったとした時、一連の対応を〇〇という法人に委託するのではなく、相談機能、伴奏機能、つなぎ機能というように必要な機能をモジュール化するというような感じです。
また、これが実現すれば、いわゆる規範的統合も実務レベルで実現することができます(同じ記録、同じルールで仕事をするため、仕事を通じて規範が育める)。
うーん・・・まだうまく説明できないので、委託事業と半公共モデルの違いを表にしてみますね。

ポイントは、『現場に裁量を委ねることができるか?』です。
そして同時に、失敗を想定内にすることや仕様など構造に空白を持つことに区民の了承を受けるためには、『区民の持っている力を最大限エンパワメントしながら構造に巻き込むこと』が重要だと考えています。
【区民の力をエンパワメントする】
このように、今までの『委託構造』とはある意味発想が逆になりますが、行政は枠と信用だけを提供し正解は求めないで、現場が試行錯誤できる前提となります。
ちなみに、その際は地域の人が、自身の強みを生かして持っている力を現場支援者(もしくは専門職枠)に登録することでこの構造への理解を深め、さらなる『善かれ』の形を一緒に考えてもらうことができると考えています。
なぜなら、江東区には54万人を超える人がおり、皆それぞれ様々な経験やスキルを積んでいるからです。
ここも発想の転換ですが、いわゆる区民を『サービス受給者』としてとらえるのではなく、区民を区政のパートナーとしてとらえ一人でも多くの区民を構造に巻き込むことで、江東区の現状や生きづらさや課題を知ってもらうことができます。
区民の方々にとっては、いわゆる孤立化が進み社会現象になっている現代に、希望したときに自分のスキルや経験を活かして、いつでも地域を通じて他者と繋がることのできる環境というのは悪くないと思います(しかも実働したら縁だけでなく報酬も得られる)。
従来通り生活したい方はそのまま生活を送っていただく(ここ大切!)。
でも、ちょっとでも『地域で他者と繋がってよいかな?』『地域に自分のスキルを活かしたいな』と考える人がいたとき、それが実現できる環境を行政は整える。
このくらいの温度感で事業を進めた方が良い気がするんですよね。
【公共化の意味】
言い方を変えながらしつこく書いていますが、私は公共とは行政が直接(もしくは委託して)行うものではないと認識しています。
『誰が担っても同じ水準で提供されること』が本当の意味での公共だと思うわけで、その考えから今回の仕組みを考えたわけですが、読んでいただいた方々はどのような感想を抱いたでしょうか(ぶっ飛んでいるって?)?
産業やテクノロジーの進化に伴う生活の変容、人口減少や人間関係希薄化など人間関係の変容、このように社会が大きく変わっている時期だからこそ、一度、『既存』なる思い込みを脇に置いて自由に妄想する。
私は今後の自治体の在り方として『区民をサービス受給者から支援者に転換する仕組み』を考え説明しましたが、今後、行政の在り方は大転換を迎えているため自由な発想でいろんな意見が出ればよいなと考えています。
今回は仕組みの説明で終わってしまいましたが、次回は(時間があったら)具体的な事例を仕組みに落とし込む形で説明できたらと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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