新年度事業について~防災・減災対策②~

本日の要約

結論:防災・減災事業は、今年度「運用レベル」を重視した実践的な強化が進んでいる。

理由:訓練拡充や担い手育成、受援応援計画など、実際の災害時に機能する体制づくりが進んでいるため。

何するか:レベルアップされた各事業のポイントを紹介し、現場と行政の取り組みの価値を共有する。

ブログへの訪問をありがとうございます!

今日は、4月に行う区政報告会の準備に追われていました。

今年度の事業は区民の皆さまにとって直接的な支援が多いため、防災を中心に資料を作成していますが・・・これがなかなか終わらず。

報告会までは日数があるため、参加してくださった方々が『来てよかった』と思っていただけるような内容にまとめたいものです。

 

さて、今日は、昨日に引き続き防災・減災対策事業について書いていきます。

前回は重点事業とのことで丁寧に書きましたが、今回は、レベルアップ事業についてどの部分をレベルアップしたのかなどお伝えできたらと思います。

全体の感想としては、昨年度から運用レベルの計画推進に取り組んでいるのですが、今年度は優先順位の高い部分をキッチリ事業としてレベルアップしている部分を高く評価しています。

では、行ってみよー☆

 

【危機管理訓練事業】

これは危機管理対策の習熟、各機関相互の協力連携体制の確立及び危機管理意識の高揚を図るために訓練を実施するという事業です。

今年度は、避難所開設運営訓練の実施校数を10校から15校に拡充しています。

いざという時は避難訓練以上の行動を取ることは難しいと言われているからこそ、実際に災害が起きた時を想定して避難所開設からの訓練を増やしていくことは、とても意義が大きいです。

実際、昨年度実施した訓練先からヒアリングをした際、『計画には載っていない対応に困った部分が明確になってよかった』という声も聴いていますので、こういう訓練を重ねることが、いざという時の安心につながると感じています。

 

【民間防災組織育成事業】

これは、私自身、予算案審査時に質疑した事業ですが、大変注目しています。

事業内容としては、災害協力隊への被服、資機材、防災資機材格納庫の貸与及び助成金の支給等、民間防災組織の活動の支援です。

現在、災害協力隊は326隊、消火隊は73隊、防火防災協会は2団体、消防少年団は2団体となっています。

今年度は、熱中症対策のため、災害協力隊等へ貸与する被服をリニューアルするほか、地域防災の新たな担い手を育成するため、避難所運営サポーターの申対象年齢を、高校生を除く18~29歳から、高校生を含む18~39歳に拡充されます。

いざという時に生活に困った方々が集まる場所である避難所体制の充実を図る取り組みであり、こちらもとても重要です。

また、災害時に活躍される災害協力隊等の方々の安全と快適さをバージョンアップする取り組みは、実際に災害協力隊の方々との意見交換によって決まったものとうかがっています。

支援者の安全安心が保たれなければ、避難所はじめ地域の安全安心は叶いません。

そして、災害協力隊の課題としては、隊員の高齢化や担い手不足などがあるため、処遇を改善することで、災害協力隊の数を増やす取り組みを進めるとともに、災害協力隊の防災活動や防災訓練の支援の充実も図る必要があります。

所管は全力で取り組んでいるため、引き続き、現場と行政がタッグを組み、安全安心な体制づくりに取り組んでいただくよう期待したいところです。

 

【個別避難計画推進事業】

こちらの事業内容としては、障害福祉サービス事業所や居宅介護支援事業所等の福祉専門職に依頼し、障害者・高齢者の個別避難計画を作成となっています。

今年度は、要介護4の高齢者等を個別避難計画の作成対象に追加されています。

こちらに関しては再三ブログでも取り上げていますので詳細は割愛しますが、いざという時に計画を遂行できるよう、移送体制と避難所での介護体制の充実をセットで取り組んでいただきたいところです(これからも提案していきます)。

 

【地域防災計画進行管理事業】

これは、江東区地域防災計画の進行管理、江東区防災会議の運営に関するレベルアップ事業です。

現在、防災会議委員数は54名いますが、8年度は、災害時協定分野ごとの実効力向上を図るため、災害時協定連絡協議会の分科会を設置するほか、外部からの人的・物的支援の円滑な受入れや、被災自治体への支援を実施する体制を整備するため、受援応援計画を策定されることとなっています。

分科会の話は前回書いたので割愛しますが、個人的には『受援応援計画』の策定に着手したことにとても期待しています。

これは、いざという時、他自治体などにスムーズに応援や連携を取るための計画という運用レベルのものになりますが、東日本大震災などの事例を受けて早々に取り組んだことが素晴らしいと期待しています。

 

【職員危機管理態勢確立事業】

これは、職員防災服の貸与、警戒勤務室の維持管理、職員危機管理研修及び訓練の実施に関する事業です。

今年度は、災害対策本部運営訓練のレベルアップを図るため、震災及び風水害を想定したシナリオ作成等を委託化するなど、こちらも運用レベルの計画となっており、いざという時、迅速に迷わず行動できるための取り組みとなっています。

こちらに関しては、行政職員は限られた人員で区内全域をカバーするため、災害対策本部はもちろん、(拠点避難所など)地域を守る職員の疲弊度が最小限で済むよう、区民の方々からの相談や要望受付体制などについても踏み込んでいただきたいところです。

 

【災害情報通信設備維持管理事業】

これは、防災行政無線機等情報通信設備の維持管理事業です。

同報無線システムは、基地局1局、拡声子局174局(送受信型、多重型、戸別型)、移動系無線システム:基地局1局、移動局265台、その他(都無線、安全安心メール、J-ALERT、防災用公用携帯、災害情報システム等)の管理を行っています。

今年度は、災害時における被災者支援の迅速化を図るため、応急危険度判定をスマートフォンで行える仕組み等を導入することとなっています。

具体的にどんな仕組みが導入されるのかまでは把握していませんが、被災写真の迅速化とのことで、皆さまの安全を守る大切な事業なため、こちらも導入され次第ブログでご報告できるよう、注視していきたいと思います。

 

【備蓄物資整備事業】

これは、災害時に避難所等への避難者に対して支給する当面の食料や生活必需品を整備する事業です。

購入数としえは、クラッカー8万8,000食、リゾット8万8,000食、アルファ化米8万8,000食、おかゆ4,000食、粉ミルク 1,176缶、液体ミルク、3,456本のほか、今年度は、備蓄物資の円滑な輸送体制の確立や管理体制再構築のため、輸送計画の策定及び防災倉庫の棚卸等を実施するほか、災害時におけるトイレの環境向上のため、災害時トイレ確保・管理計画を策定するとされています。

行政の備蓄物資は避難所におられる方々が中心となると思いますが、こちらもいざという時に困らない運用レベルの環境整備となっている部分に注目です。

同時に、私たち自身も、在宅避難時の備蓄物資の整備に対して普及啓発をしていただきたいと期待しています(トイレに関しては今年度中旬に啓発がありますが、水や食料備蓄も重要なため、こちらの啓発にも期待したいところです)。

 

【拠点避難所公衆無線LAN維持管理事業】

これは、拠点避難所における公衆無線LANの維持管理の事業です。

今年度は、安全性・利便性向上を図るため、拠点避難所に国際規格であるOpenRoaming対応(さまざまな公衆Wi-Fiで横断的に使えて自動でつながる仕組み)の可搬型Wi-Fi機器を整備となっています。

この部分を補足すると、今まで学校のWi-Fiは、多くが下駄箱と体育館という2か所に固定設置されていたのですが、いざという時、皆がたくさん集まり使うであろう場所など、必要に応じてWi-Fiの設置場所を変更できる仕様にすることで、今以上に安全に区民の方々にネット利用ができる環境を整備するという改善です(1台当たり256台と繋がることができます)。

ネット必須の時代ならではの取り組みですね。

 

【おわりに】

今回は、防災・減災対策事業の中から、今年度レベルアップされた取り組みを中心にご報告しました。

本来であれば、それぞれの事業に込められた想いや現場での努力についても詳しくお伝えしたいところですが、今回はポイントを絞ってお届けしています。

今回の事業を通して、ぜひご理解いただきたいのは、危機管理室の皆さんが単に国や都の方針に基づいて計画を進めているだけではなく、地域団体との意見交換を重ねながら、『現場で本当に機能するか』という視点で一つひとつの施策を積み上げているという点です。

54万人を超える区民の安全を守るために、着実に、そして丁寧に取り組まれている姿勢に、改めて敬意を表したいと思います。

その上で、防災は行政だけで完結するものではありません。

私自身も、防災アプリの普及啓発や在宅避難に備えた備蓄の重要性について、引き続き発信していきたいと考えています。

また、昨年度で国や東京都の富士山噴火に伴う降灰対策もさまざまな情報が出そろったため、“運用レベルの計画策定が可能になった”と感じています。

そのため、降灰対策についても、行政に提案していこうと思います。

次回は、高齢者支援の重点事業についてご報告する予定です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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