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今日は、朝一番に特別委員会の打ち合わせと会派会議があり、午後からは、議会運営委員会がありました。
今回、防災まちづくり特別委員会は今年度最後となりますが、ここに来て副委員長候補に浮上したため、打ち合わせに参加させていただきました。
そんなこんなで、今日も今日とてバタバタしている最中、夫より次男の卒業式動画が届いたのですが、
び っ く り す る く ら い 中 途 半 端 な 動 画
で、なんというか・・・微妙な気持ちになりました(夫の心遣いには大変感謝しています)。
・・・というどうでもよい報告の後、いきなりまじめな話になりますが、今日は防災をリアルにイメージするということで、昨日のブログ同様に、シュミレーションを書きます。
今回は、最悪の想定である『南海トラフ巨大地震が発生し、その後に富士山噴火による広域降灰が東京に及ぶ』 という複合災害シナリオ想定して書きます。
ちなみに、南海トラフ地震が富士山噴火を必ず引き起こすとまでは言えません。
ここでは、あくまで『連続して起きた場合』の想定として読んでください(南海トラフ地震の発生確率は、地震本部が引き続き最上位ランクの「高い」と評価しています)。
ちなみに、今回は超長くなる可能性がありますので、お時間のある時にご一読いただけたら幸いです。
では、行ってみよー☆
【南海トラフ巨大地震とは】
南海トラフ巨大地震を一言で言うと『日本の人口・産業の中心を一度に直撃する、国家レベルの超巨大地震』です。
特徴は次の3つです。
規模が巨大(M8〜9級)
被災範囲が広い(静岡〜九州の太平洋側)
人口・産業の中心=太平洋ベルトを直撃する
そのため政府想定では、日本史上最大級の災害になる可能性があります。
さらに本質的に言うと、南海トラフは『歴史的におおむね100年前後の間隔で繰り返し発生してきた巨大地震』なので、多くの地震学者は『いつ起きるかは分からないが、必ず起きる地震』と考えています。
そんな中、京都大学名誉教授、京都大学経営管理大学院客員教授、龍谷大学客員教授の鎌田浩毅先生が、『2035年前後を危険期として南海トラフ巨大地震はくる!』という話しをさまざまな媒体でされています。
先生の話の特徴としては、『「南海トラフの備え」と「富士山噴火の備え」を別々に考えるな』という部分です。
南海トラフでは津波避難と長期生活防衛、富士山噴火では降灰下の都市生活停止への備えが必要です。
特に首都圏では、地震ほどの揺れがなくても、灰だけで都市機能が止まるという感覚を持つことが重要です。
そして南海トラフ被害地側では『支援がすぐ来る前提』が崩れるかもしれない、という前提で備える必要があります(他地域からの応援は期待できない)。
鎌田先生は、西日本は地震と津波で壊れ、東日本は灰で止まり、日本全体の復旧能力が失われるというイメージで、単独災害の足し算ではなく、復旧を支える側までやられる掛け算の災害であり、今から備えておくことが重要だと主張されています。
とはいえ、気を付けなければならないのは、『災害が連動して起きる』ことは確定ではありません。
歴史上、1707年には宝永地震の49日後に宝永噴火が起きましたし、産総研の整理でも、巨大地震後に富士山周辺の地震活動が増えたことが示されています
鎌田先生はこの歴史パターンを重く見て、『プレート境界の巨大地震が富士山のマグマ系を刺激しうる』と考えていますが、公的機関が今の時点で『南海トラフのあとに富士山が必ず噴火する』と断定しているわけではありません。
公的な立場は、富士山噴火単体のハザードと、首都圏広域降灰への備えを進めることです。
なので、歴史的に前例はある、地球科学的に誘発の可能性は議論される、でも発生時期や連動を確定予知はできないという3つを分けて理解するのがいちばん正確です。
・・・と言う状況を踏まえたうえで、私がなぜ鎌田先生の主張を取り上げるかというと、『最低レベルを想定しているから』です。
私は、災害においては計画時点では最悪想定で運用レベルの計画を立てることが、行政職員の心理的負荷(判断基準や区民の問い合わせ対応)を最小限にすることにつながり、万が一、長期化した場合にも対応可能な体制を作れると考えています。
そのため、ちょっと過激な意見ではありますが、鎌田先生の挙げた2030年代という時期、最悪の想定・・・南海トラフ巨大地震と富士山噴火の連動という想定で考え、対策を進めることが重要だと思うわけです。
ってか、行政職員の心理的安全性を守ることは、区民の安全を守ることにつながるため、この視点を入れないで計画を立てると、想定外が連発し運用時に大混乱が生じると思っているのですよね(対策があればそれに沿って対応できる)。
このあたりについては、後日、江東区地域防災計画の部分でガッツリ書いていきたいと思います。
そんなこんなで、今回のシュミレーションは鎌田先生の主張を基に考えますが、一応、鎌田先生と政府の被害想定の差異を一覧にしてみましたので、参考にしていただけたら幸いです。
結論として『国家が機能停止するレベルの災害』という点では、政府想定も鎌田先生の説明もほぼ一致していることをご理解いただき、続きを読んでくださいませ。

【江東区全体のリスク】
南海トラフ巨大地震単独で起きた場合、江東区では「長期復興」というより都市機能の回復が中心となります。
しかし、富士山噴火による降灰が重なった場合は、都市機能そのものが長期的に低下する可能性があるため、回復までの時間はかなり長くなる可能性があります。
以下、江東区の想定とリスクを書いてきますね。
1 南海トラフ地震のみの場合(江東区)
江東区の公式想定では、都市機能の障害が中心になります。
・震度:5強程度
・津波:住宅地浸水なし
・主な問題:液状化、インフラ停止、交通麻痺、帰宅困難者
想定される回復スケジュールとしては、発災〜3日はインフラ停止による混乱期となりますが、3日〜1週間が経つ頃には、鉄道の多くが復旧、主要道路復旧、物流再開など、都市機能はかなり回復が見込まれています。
また、1週間〜2週間で、スーパー営業、物流正常化、学校再開となり、この段階でほぼ通常生活に近い状態となることが見込まれています。
さらに、1ヶ月以内に、液状化した道路、上下水道、配管などの復旧が進み、日常生活はほぼ通常に戻るとされています。
つまり、南海トラフ地震のみなら、江東区は数日〜数週間で都市機能は段階的に回復すると想定されています。
2 富士山噴火の降灰が重なった場合(江東区)
ここから状況が大きく変わります。
東京で一番問題になるのは、火山灰が都市機能を止めることです。
火山灰は、①細かいガラス質、②水を含むと水分で固結する(セメントみたいになる)、③電子機器に侵入、という特徴があります。
そのため、東京に数cmの降灰が起きた場合、以下の状況が想定されます。
①交通停止(鉄道、道路がかなり止まることによる移動困難)
②物流停止(トラックが走れない、倉庫作業が止まることによる食料流通停止)
③停電リスク(火山灰+雨で送電設備がショート)
④水道障害(火山灰が浄水場や取水口を詰まらせる)
⑤都市清掃問題(降灰をどうやって除去・廃棄するか)東京都最大の課題!
現状、灰をどこに捨てるか決まっていないため、降灰時の回復はかなり長くなることが想定されますが、逆を言えば、噴火時に降灰対策を運用レベルで準備しておけば、この期間はかなり短縮できるのではと思います。
ちなみに、降灰に関する課題が残ったままだと、発災〜1週間は都市機能(ほぼ麻痺)により、鉄道停止、物流停止、外出困難となります。
1週間〜1ヶ月で灰除去開始されますが、東京は道路面積が膨大なので復旧は遅いと想定されています。
そのため、主要交通回復、物流回復に1〜3ヶ月を要するほか、空調機、機械設備、電子機器の故障がに対する修理が多発しそうです。
その後、3〜6ヶ月で都市の灰撤去が進み、やっと都市機能が安定する想定となっています。
つまり、南海トラフ+富士山噴火が起きた場合、生活が通常に戻る目安としては、3ヶ月〜半年(場合によっては1年以上)要する可能性があります。
さらに、今回私が噴火による降灰を懸念している理由として『江東区は都内でも特に降灰に弱い地域』と言われていることがあります。
理由としては、物流依存都市、橋が多い、地下鉄依存、人口密度高い、と『都市機能停止の影響が大きい』からです。
ただし、この最大のボトルネックとなる『除灰・仮置場・最終処分』の対策を今のうちにしっかり立てておけば、都市機能回復の期間は短縮できるし、混乱は最小限に抑えられるわけです(今から取りかかれば2030年には間に合うはず!)。
ちなみに、東京都の特設サイトでも、最悪ケースでは区部の大部分で2〜10cm以上の降灰があり得て、都内で除灰が必要な火山灰量は約1.2億立方メートル、全体では約4.9億立方メートル、しかもこれは東日本大震災の災害廃棄物量の10倍以上に相当するとしています。
これはもう、普通の「道路清掃」や「ごみ処理」の延長ではさばけない規模です。
ここで江東区に引きつけると、この問題はさらに重くなります。
江東区は、橋が多い、物流依存が強い、集合住宅が多い、在宅高齢者が多い、訪問介護や訪問看護が道路事情に左右されやすい地域です。
だから江東区で除灰が遅れるということは、単に『道が汚い』ではなく、介護支援が受けられない、配食や医療物資が遅れる、通院が不安定になる、学校再開や避難所再編も遅れる、ごみ収集や排水対応も詰まるというふうに、生活そのものの回復が連鎖的に遅れることを意味します(それによる関連死が増加し、そうなると、安置所や火葬場など、いろいろな部分に波紋を呼んでしまうという・・・)。
ちなみに、江東区目線で勝手に想定し書いてしまうと、降灰時に必要な対策は、以下のとおりだと思います。
まずは、降灰除去のための什器を確保すること。
その上で、緊急輸送道路、橋の取付部、主要交差点、病院・福祉施設周辺、物流拠点アクセス、避難所・学校周辺の除灰優先順位を平時に決めておくこと。
次に、灰の仮置場候補地を先に押さえること(ここがないと本当に除灰は進みません)。
このように、江東区という特徴(道路事情に大きく左右される)を踏まえて考えたとき、救急搬送の遅れ、通院中断、在宅医療の中断、訪問介護・訪問看護の停滞、配薬・配食の遅れで、要介護高齢者、障害者、慢性疾患のある人のリスクが上がります。
東京都は、降灰で交通インフラ、ライフライン、健康、上下水道に影響が出るとしていますし、内閣府は生活継続に必要な物資供給を迅速に行う必要があると明記しています。
つまり、死因は“灰に埋まる”というより、“都市機能停止で弱い人から生活継続不能になる”と見る方が正確です(いわゆる関連死という)。
【時間順で想定してみた】
・・・と言う説明の後、昨日と同じ感じで、ここからは時間順にかなり詳しく書いてみます。
これを書く意図としては、震災時は行政に対応を任せれば安心というわけではなく、むしろ、『災害の具体的知識を持ち、自分で対策を考えておくことが重要』ということを知っていただきたいという願いを込めています。
●0〜24時間●
南海トラフ地震で江東区は震度5強級の長い揺れに見舞われます。
江東区の公式資料では、東海地震(南海トラフの一部)で想定震度5強、長く続く振動が1分以上とされています。
この段階では、首都直下のような一撃壊滅ではなく、エレベーター停止、道路不陸、液状化、設備障害、交通麻痺、帰宅困難が中心です。
住宅地の広域津波浸水は江東区想定ではありませんが、河川敷や水辺の危険は残ります。
この時点の死者は、江東区では主に転倒・落下物・急病悪化・搬送遅れが中心で、沿岸県のような津波大量死の絵にはなりにくいです。
●1日〜3日●
ここで江東区は、「建物倒壊」より生活機能停止が前面に出ます。
エレベーター停止、断水、ガス停止、配管損傷、道路障害で、特に要介護者の在宅生活が苦しくなります。
江東区は集合住宅が多く、在宅要介護者の継続ケアが止まると一気に厳しくなります。
江東区の首都直下地震想定でも、上水道17日、下水道21日、ガス6週間という目安が示されており、南海トラフでそこまで悪化しない可能性はあっても、“建物はあるのに暮らせない” という構造は同じです。
もしこのタイミングで富士山噴火が起き、東京に2~10cm以上の降灰が始まると、話は別物になります。
●3日〜2週間●
この期間が、江東区にとって最もつらいです。
降灰が道路、交差点、橋の取付部、鉄道地上区間、駅周辺、病院・福祉施設周辺に積もると、人はいても動けない、物はあっても届かない状態になります。
※東京都は優先除灰道路の確保、24時間体制、資機材の広域確保を検討していますが、江東区は江東区でこのレベルの対応をしないと首都機能が戻らないため、しつこいですが運用レベルの対策の整備を期待しています。
この時期の死者増は、江東区では主に災害関連死型だと思います。
具体的には、脱水、誤嚥性肺炎、低栄養、慢性疾患悪化、通院中断、在宅酸素や吸引の継続困難、介護崩壊、避難所での体調悪化です。
公的資料はここを人数では示していませんが、健康・ライフライン・物資供給への影響を明確に挙げています(だから、集約型介護が合理的なのです)。
●2週間〜1か月●
江東区では、この時期にようやく最低限の除灰ルートが見えてくるはずです。
ただし、それは区全体の清掃完了ではありません。
道路は優先度順、施設周辺は重要度順での回復になります。
東京都も、生活継続に必要な場所から優先的に除灰する必要があるとしています。
なので江東区の体感としては、一部は戻るが、区全体はまだ灰と機能低下の中にある状態です。
この段階での江東区の死者増加要因は、在宅要介護者のケア破綻と避難・仮住まいの長期化による体調悪化です。
南海トラフだけなら比較的早く都市機能を戻せても、降灰があると訪問系サービス、通所送迎、配食、見守りが全部遅れやすくなります。
このあたりの影響次第で、安置所や火葬場の問題が出る可能性は極めて高いと思われます(身元確認も混乱が予想されるため、かなり課題は大きい)。
●1〜3か月●
江東区では、ここでようやく『暮らしは何とか回る』 段階です。
鉄道や幹線道路は徐々に戻っても、生活道路、集合住宅設備、細かな物流、在宅福祉サービス、学校や公共施設の運営再編にはまだ時間がかかります(東京都が示す除灰量と仮置場課題を見ても、1か月以内の全面正常化はかなり考えにくいです)。
医療機関や介護事業所、人手不足の業界では、通常業務復帰が遅れ、結果として全国の高齢者・持病のある人の死亡リスクはじわじわ増えます。
これは“劇的な大量死”というより、数週間〜数か月かけて積み上がる超過死亡のイメージです。
●3〜6か月●
ここで江東区は、かなりの場所で見た目は落ち着いてきます。
ただし、完全な通常運転かというと別です。
集合住宅設備、空調、エレベーター、排水、細かい機械故障、事業所の人手流出などの“見えにくい後遺症”が残りますが、区民感覚としては、この頃になってようやく『かなり戻った』と感じるくらいです(公式数値ではなく、東京都と内閣府の除灰・仮置場・広域支援前提の資料からの推定)。
まとめると、こんな感じです。
優先道路の最低限回復:数日〜2週間
生活が何とか回る:1〜3か月
“だいたい普段に近い”まで:3〜6か月
条件が悪ければ半年超〜1年近い尾を引く可能性
これは推定ですが、かなり保守的で現実的な見立てです。
死者については、正直に言うと、江東区も全国も、公的な確定人数は今の資料ではどこにも書かれていませんでした。
ただし、南海トラフ単独より、富士山降灰が重なる方が江東区の死者は増える可能性が高いとは言えます。
理由は、江東区の弱点が建物倒壊より在宅継続、介護継続、物流継続、移動継続にあるからで、逆を言えば、この部分にいかに対策を打つかが重要だというわけです。
【江東区の弱点】
防災研究者や都市計画の専門家がよく指摘する 「江東区が首都圏で特にリスクが高い理由」 は、実は地震そのものより『都市構造的孤立』だと言われています(周囲が川・運河・湾岸・橋で分断されている都市構造)。
江東区は、『巨大な“島”の集合体のような都市』として、日本でも珍しいレベルでこれが強い地域です。
これ、通常の都市なら道路が詰まっても別ルートがありますが、江東区は橋がボトルネックになるため、どれかが詰まると地域が丸ごと孤立するリスクを抱えています。
また、江東区は実質3つの地域に分かれています(深川・城東・湾岸)。
橋が詰まると、区内なのに互いに支援できなくなる可能性があり、これが災害介護に影響するリスクは決して小さくないです(大抵の介護事業所は区内全域を対象としているため)。
訪問介護・訪問看護など、いわゆる在宅サービスを支える業種は完全に道路依存サービスなため、橋が詰まるとサービス提供が止まります。
さらに問題なのが集合住宅で、江東区は集合住宅率90%と言われていますが、災害時には、エレベーター停止、水停止、トイレ停止などが起きると、上層階の生活が破綻します(下水の問題もあるけど、長くなるので割愛)。
まとめると、江東区は①低地(液状化リスク)②河川都市(橋依存)③集合住宅(垂直避難困難)④高齢化(要介護増加)の4つが全部重なっている地域です。
そして、避難所が圧倒的に足りない問題もありますが、このあたりも書き出すと長くなるので割愛します(が、この問題は結構深刻なのでいつか書きたいと思ってます)。
【疲れたー!】
今日は、書き出したらめちゃめちゃ長くなってしまい、半分くらい書いたところで、くじけそうになりました(すでに7,200字を超えているという)。
地学も災害知識もゼロのワタクシが、今年度、防災まちづくり特別委員会を拝命しただけの素人状況で、資料を探し、読み込み、理解して要約するって、こんなに大変なんだと、今更ながら後悔実感しています。
そして、昨日も書いていますが、大切なのは『リアルにイメージを持ったうえで、今から具体的準備を進めること』であり、怖がらせるだけという意図はないことをご了承いただくとともに、改めて災害時について一人ひとりが自分事として考えるきっかけになればよいなと願っております。
次回は、『江東区地域防災計画』について書こうと思っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
※今回のデータは国、東京都、江東区など公的機関のデータおよび鎌田先生の公開記事や動画を参考につくりました(一応根拠データすべてと本ブログをChatGPT に突合チェックしてもらい内容正確性を確認しています)。

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