備えあれば憂いなし⑤☆~高齢期以降の意思決定支援~

本日の要約

結論:必要なのは“頑張らなくても進む仕組み”

理由:人は構造的に『分かっていても動けない』から

何するか:意思決定を支える仕組みの全体像を整理する

ブログへの訪問をありがとうございます。

今日は、午後から本会議(最終日)がありました。

当区は、予算案に審査で行政と意見交換をしたのち、予算案に対して賛成反対それぞれの立場から討論する(意見表明)という習わしがあるのですが、今回、私は会派から賛成の立場で討論し、改めて『人前に立つのは苦手だなぁ』と思った次第です(オイッ!)。

 

さて、ここまでのシリーズでは、単身高齢者の問題について、少しずつ視点を変えながら整理してきました。

第1回では、『一人で老いること』が特別ではなくなる社会。

第2回では、『意思決定を担う人がいない構造』。

第3回では、『問題は流れの中で起きる』こと。

第4回では、『分かっているのに動けない理由』。

ここまで見てくると、ひとつはっきりしてきます。

必要なことは分かっている。でも、人は自然には動けない。

つまりこれは、『意識の問題』ではなく、『構造として準備できない状態』なんですよね。

だからこそ、ここから先で考えるべきなのは、『どうやって一人ひとりに頑張ってもらうか』ではなく、『どうすれば自然に準備が進む仕組みを作れるか』という視点なのではないでしょうか。

人に任せるのではなく、“仕組みで動く状態”をつくること。

見えるようにする→ 気づけるようにする→ 選べるようにする→ 支える

この流れを設計することで、『分かっているのに動けない』は解消できます。

そんなわけで、今回はその『仕組み』について、もう少し具体的に考えてみたいと思います。

では、行ってみよー☆

 

【解決策を考えてみる☆】

ここまで見てきたように、この問題に対しては、『準備が大事です』と伝えるだけでは、なかなか前に進まないという現実があります。

なぜなら、人は構造的に『分かっていても動けない』からです。

だからこそ必要なのは、『一人ひとりが頑張る前提』をやめること。

つまり、“自然に準備が進む状態をつくる”という発想です。

健康診断や年金と同じで、仕組みになっているから動ける。

これをこのテーマにも適用する必要があります。

では、その仕組みとは何か?

ポイントは、意思決定そのものを進めやすく設計することです。

全体像はシンプルで、4つです。

①見える化
②チェック
③選択
④支援

つまり、見える → 確認する → 選べる → 支えるという流れです。

これは、意思決定の“ナビゲーション化”とも言えます。

では、続いて、具体的に書いてみますね。

 

【コア①:見える化】

まず土台になるのが、『見える化』です。

問題は、見えていないから動けない。

だから必要なのは、『人生の流れの中で何が起きるか』を見える形にすること。

ここで重要なのは、情報を増やすことではなく、ましてや、制度を並べることでもなく、自分ごととして理解できる形にすることです。

これによって、『漠然とした不安 → 具体的な課題』に変わります。

 

【コア②:チェック形式】

次に必要なのが、『自分に引き寄せる仕組み』です。

それがチェック形式。

□頼める人がいる

□まだ決まっていない

このようにすることで、『考える』→『選ぶ』に変わる。

これだけで、行動のハードルは一気に下がります。

さらに重要なのは、止まらない設計にすること

『チェック → 次の行動』という、この流れを必ず作ることが重要だと思っています。

 

【コア③:選択肢の提示】

次に必要なのが、『どうすればいいか』の答えです。

ここで重要なのは、サービスではなく“役割”から考えること。

・この場面では何が必要か

・それを担う方法は何か

この順番で提示するような形です。

そうすることで、『何を選べばいいか分からない』状態を解消できます。

 

【コア④:支援の導線】

そして最後に必要なのが、『一人で決めなくていい状態』です。

つまり、支援の導線。

ここで大事なのは、自然につながる設計です。

『困ったら相談』ではなく、流れの中で相談につながる。

これによって、“孤立しない仕組み”が完成します。

 

【仕組みの意味と実装ヒント】

この仕組みの本質は意思決定を支えるインフラを作ることで、生涯未婚率上昇や単身世帯が増えたからこそ重要になります。

これまで→ 自分で考える前提

これから→ 自然に進む前提

この違いがすべてです。

ちなみに、この仕組みはゼロから作る必要はありません。

すでに、相談窓口として機能している機関はあります(『地域包括支援センター』『社会福祉協議会』『民間サービス』など)。

ただ、私が足りないと感じているのは、“つなぎ方”と“見せ方”なんですよね。

つまり、設計の問題です。

 

【おわりに】

長々とかきましたが、高齢期以降の生活支援で言いたいことを一言でいえば、必要なのは『自然に進む仕組み』です。

『考えなくても進める』『一人で抱えなくていい』

この状態をつくることが、意思決定の空白を埋める本質的な解決策です。

 

同時に、この問題の本質はとてもシンプルだと私は捉えています。

『必要なときに意思決定ができる状態をつくること』。

そのために必要なのは、ほんの少し先を見えるようにすること、そして、無理なく選べるようにすること。

この仕組みは、未来を考えるための“ガイド”です。

もし、『ちょっと考えてみようかな』と思えたなら、それだけで十分な一歩です。

そして、これが実現すれば、『困ってから対応する行政』から『困らない環境をつくれる行政』に変身できるのではないかなぁと思うわけですが、皆さまはいかがでしょうか?

最後までお読みいただきありがとうございました。

関連記事

  1. 【勉強会報告】江東区防災の現状や課題➀

  2. 令和7年度の予算に対する質問②

  3. 江東区の現状について①

  4. 【ご報告】緊急要望書を提出しました

  5. 本年も大変お世話になりました

  6. 2泊3日の視察②

  7. 【報告】令和6年度の質疑答弁について~土木費編~

  8. 令和8年度予算案について②~重点テーマ~

  9. どうでもよい話☆

  10. 【ご報告】担当の委員会が決まりました

  11. 江東区長選挙にあたって

  12. 備えあれば憂いなし①☆~高齢期以降の意思決定支援~

  13. 2024年上半期の活動報告➀~介護編~

  14. 『社会で子どもを育む』という視点①

  15. 区政審議の視点について考えてみた☆

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。