本日の要約
結論:江東区の防災事業は『計画』から『実行』へと本格的に進んでいる。
理由:携帯トイレ配布や物流拠点強化、協定の実務化など、運用レベルの取り組みが進んでいるため。
何するか:各事業の意図を正しく理解し、区民の備えと実効性向上につなげていく。
ブログへの訪問をありがとうございます!
今日も一日役所に詰めながら、4月26日に深川長屋さんが主催の認知症カフェで話をするための資料を作りつつ、行政の方々と意見交換をしながら過ごしていました。
ちなみに、夜は、地域活動団体の方々とお疲れ様会をする予定です。
さて、昨日は令和8年度予算についてと重点事項の事業についてサラッと報告しましたが、今日は個別事業について説明していきます。
何から書こうか迷ったのですが、区政世論調査で第一位に挙がっている『防災・減災対策の強化』について、新規事業の報告をしていきます。
全体の特徴でいえば、昨年度は地域防災計画を運用レベルに落とし込むための準備期間だったのに対し、今年度は『運用レベルに落とし込みに行っている』という攻めの姿勢がうかがえます。
これ、この分野にオタクとなりつつある私は、とてもとても期待しています♪
では、行ってみよー☆
【全区民に携帯トイレの配布!】
これは江東区防災分野では目玉事業の一つなため、耳にしたことのある方もおられるかもしれません。
正式名称は『災害用携帯トイレ配布・備蓄啓発事業』というのですが、『全区民に携帯トイレを、全世帯に携帯トイレガイドブックを提供します』という事業ですが、本質は“備蓄”ではなく“行動変容”です。
以下、わかりやすく箇条書きでまとめていきますね。
①背景
令和7年度に実施した江東区政世論調査で、区に力を入れてほしい施策の1位が『防災対策』だったことを受けて施行。
②目的
災害に備えた備蓄促進と在宅避難の定着を図る。
③事業内容
・3種類の携帯トイレを各5個、1人15個の携帯トイレを全区民に配布
1.凝固剤タイプ :粉末等で排泄物を固める
2.シートタイプ :汚物袋と吸収シートが一体化
3.防臭袋付タイプ :防臭性のある袋とセット
※令和8年4月1日時点で江東区に住民票がある区民が対象
・災害時のトイレ問題や対策などをわかりやすく解説した『トイレガイドブック』を1世帯につき1冊配布
④事業実施時期
・令和8年9月より携帯トイレ・トイレガイドブック配送開始
⑤期待される効果
・災害時は断水等でトイレが使用できなくなり、様々な問題が発生するため、家庭での携帯トイレの備蓄が重要となることを理解していただく。
・自分に合った携帯トイレの備蓄と備在宅避難の定着を促進。
これが面白いなと感じるのは、『災害時はトイレを使うなよ(下水が大変なことになる)』というメッセージと同時に、3種類の携帯トイレを配布することにより備蓄への行動を促すしかけがあること、そして何より『災害時は基本在宅生活でね』というメッセージまで含まれています。
勘違いされたくないなと思うのは『携帯トイレをもらった!ラッキー♪』で備蓄OKとされてしまうことです。
大きな声で言いますが、ち が い ま す か ら ね ☆
本事業は、あくまでも『行動を促すきっかけをつくる事業』であり、個々人の備蓄の補充に充てることは目的にしていません(事業名にも『啓発』としっかり書かれています)。
そのあたりの意図が区民の方々に伝わればよいなぁと感じています。
ちなみに、多い人は1日10回くらいトイレに行くかもしれませんが、1日に最低5、6枚必要です。
国の防災基本計画では、最低3日分から推奨1週間分と言っていますので、最低でも1人当たり、15回分から35回分必要なわけです。
自分に合った備蓄物資を見つけるため、本事業を上手に活用していていただけたら幸いです。
また同時に、在宅避難を促すのであれば、自宅にいても必要な情報が的確に入手できる体制づくり(防災アプリの活用)も推奨してほしいと提案しています。
【ヘリポート整備で機能強化!23区最大の防災倉庫】
この事業の正式名称は『(仮称)新木場防災倉庫整備事業』です。
今までもあった事業ですが、今年度はレベルアップ事業として掲げられていますが、言葉どおり、本当にレベルアップ感満載の事業なため、2番目に取り上げました。
国は3日分の備蓄を自治体に推奨していますが、特別区は都と区で合わせて3日分の準備をするようになっており、具体的配分は決まっていませんでした。
そのことについて、今まで江東区は1日分の備蓄準備をしていたのですが一昨年度から2日分の備蓄準備に取り掛かり、同時に他自治体などからの物資備蓄受け入れも考え大型備蓄倉庫が必要になったが、物資輸送を確実にするためヘリポート機能を検討した・・・と理解しています(なんだか長い説明になりごめんんなさい)。
こちらも、わかりやすく箇条書きでまとめていきますね。
①背景
・区内各地域に防災倉庫(25か所)、備蓄倉庫(86か所)を整備しているが、発災時は道路状況等により、物資輸送が困難となる可能性があることが課題となっていた。
②目的
・地域内輸送拠点として、様々な被災状況に応じて、効率的な物資輸送を実施すること。
③事業内容
・現在、準備を進めている23区最大の(仮称)新木場防災倉庫に、陸路のみではなく空路を活用した物資輸送を想定し、ヘリポートを追加整備し、災害対応の多様化を図る
→最大10tトラックによる救援物資等の入出荷と荷捌き作業が可能な場所等を整備
④事業実施時期
・令和8年度:設計 / 令和9年度~令和11年度:工事 / 令和11年度:竣工
⑤期待される効果
・ヘリポート整備により、消防・自衛隊と連携し、陸路だけでなく空路での機動的な救援物資の受入れや輸送などを行い、地域内輸送拠点として災害時の円滑な物資輸送に寄与できる。
・区内で想定される様々な被災状況に応じて、他自治体等からの救援物資等の受入れや搬出など、より効率的な物資輸送を実現する。
これ、派手なだけみ見えるかもしれないですが、ものすごいことなんです!
・・・というのも、災害時、陸の孤島になるリスクを孕んでいる江東区にとって、地震及び水害時にとても大きな効果を発揮する対策はとても重要という共通認識は持たれていたものの、なかなか具体的対策がとれていなかったからです。
区は『23区初!』を強く主張していますが、個人的にはそれよりも、液状化を始め道路分断に伴う物資運輸リスクが高いからこそ、江東区は先を見据えた対策にしっかり取り組んでいるよ、ということを掲げていただきたいと思います。
いや、しつこいけど、素晴らしい事業です(そしてレベルのアップ感が半端ないのがおもしろい)。
【江東区災害時協定連絡協議会「分科会」を開催】
これは、今まで『地域防災計画進行管理事業』としてあった事業ですが、こちらもレベルアップ事業とされています。
今まで協定は結んだものの、具体的に『いつ・どのタイミングで・どんな方法で・どのように協定を執行するか』の話し合いはなかったのですが、改めて『協定を結んだ企業が、災害時確実に行動してくれるための取り組みを始めた』というものです。
これも、私は計画を運用レベルに落とし込むという視点で高く評価しています。
では、こちらもわかりやすく箇条書きでまとめていきますね。
①背景
・都心南部直下地震など大規模災害のリスクが高く、発災時は区も被災するため人的・物的資源が不足するため、協定先団体との協力体制の構築が必要。
・令和7年度から協定先団体との連携を強化することを目的に、「全体会」を開催したが、協定先と具体的支援体制の構築が実行できていない現状を知り、分科会にて実務的な体制整備が必要と判断された。
②目的
・185の協定先団体と協力体制を構築する。
・協定内容の見直しやマニュアル整備、課題共有等を通じて、実践的な災害対応力の強化。
③事業内容
・分野ごとの分科会を開催し、発災時の実践的かつ実務的な体制を整備。
・災害時協力協定を締結している各団体を6つの分野に分類し、連携体制を精査。
・各分科会では協定先団体へのアンケートとワークショップを実施し、分野ごとの災害対応の現状整理や課題抽出後、実践的な対応策等について検討。
④事業実施時期
・令和8年度は、災害時に応急物資の供給、輸送を行う『物資供給・輸送』と、災害時に避難スペースを提供する『施設』の2分野で分科会を開催(時期未定)。
・アンケートは1回、ワークショップは3回程度を予定している。
⑤期待される効果
・分科会での検討内容をもとに、災害対応力の一層の強化を図る。
昨年度、協定先の事業者に集まってもらった際、『うちの会社が協定を結んでいたことを知らなかったよ』という意見が挙がっていたことは課長から聞いていましたが、それにしても、『じゃあ分科会を作って協定内容を詰めていこう』と事業化する速さは素晴らしいです。
ちなみに分科会は、①物資供給・輸送、②施設、③復旧・復興活動、④活動協力、⑤医療救護、⑥相互応援となっています。
今後も、資料や所管課長へのヒアリングをしながら動向を注視していこうと思っています。
【おわりに】
今回は防災・減災対策として江東区が力を入れている事業について書きました。
明日以降は、もう少しサラッと簡潔にまとめながら報告していきたいと思います(明日も災害対策を継続します)。
私自身、災害については議員になる2年ほど前から真剣に考えるようになりましたが、正しく知識を身に着けて準備すれば、必要以上に不安を抱くことはないと感じています(準備対策までしてどうにかなったら、それは仕方がない)。
そんなこんなで、ひとりでも多くの方に、災害対策の重要性と江東区の取り組みを知っていただけたらと思います。
そして、江東区は区民の安全安心を守るため尽力していることを知っていただけたら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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