本日の要約
結論:災害時のトイレ備蓄は、携帯トイレ本体だけでなく、凝固剤・収集袋・防臭袋までセットで考える必要があります。
理由:排せつは我慢できず、下水道復旧まで時間がかかる可能性があるため、使いやすさ・臭い対策・保管方法まで備えないと在宅避難が続かないからです。
何をするか:今回は、実際に試した携帯トイレや凝固剤、防臭袋をもとに、備蓄量と商品選びの考え方を整理します。
ブログへの訪問をありがとうございます!
今日も、前回に引き続き在宅避難を安全に安心して行うための備えの一つである『トイレ関係』について書きます。
今回は、『具体的にどのくらい備蓄すればよいの?』ということや、『たくさん商品があるけど何を揃えればよいの?』という疑問に答えるべく、具体的な商品や価格などについても書いていきます。
ちなみに、今回は、私自身15種類ほどの携帯トイレを試して、凝固剤がきちんと固まった商品を挙げています。
先に結論を書くと、初めて備える方は、まず個包装タイプの携帯トイレセットを用意し、追加用の凝固剤と防臭袋を組み合わせるのが、使いやすさと安心感の面で現実的だと感じています。
また、価格や仕様は変わることがありますし、使いやすさには個人差があります。
そのため、この記事では『私が実際に試して感じたこと』として読んでいただければと思います。
では、行ってみよー☆
【携帯トイレってどうやって使うの?】
一番メジャーな『携帯トイレ』と言えば、凝固剤型の携帯トイレだと思います。
そのため、今回の内容は凝固剤型携帯トイレの情報を中心に書きます。
まず、携帯トイレの使い方ですが、これはイラストをみてもらうのが一番良いと思いますので掲載しますね。
※今回は一番わかりやすいBOS商品の設置手順を載せます。

このように、『袋を設置→凝固剤を投入→排泄する→袋の空気を抜きながらしっかり縛る→防臭袋に入れる』となります。
ポイントは『排泄後の収集袋は空気を抜いてしっかりきつく縛ること』です。
理由は、変に空気を入れたまま縛るとゴミが嵩張るからです。
また、①の部分で青いシートを敷いていますが、これは便座内の水に触れないようにするためです。
ほか、この商品は収集袋が大きめでしっかり便座を覆えていますが、商品によっては便座を覆えない袋が付いている商品もありますので、ご自宅の便座のサイズに合った収集袋を選択いただけたらと思います。
【どの商品が良いの???】
『携帯トイレが必要なのはわかっているけど、種類が豊富でどれを買ってよいかわかりにくいから買えない』
こんな思いが、購入に足踏みしてしまう大きな原因の一つではないかと感じています。
そこで、実験好きのワタクシは、昨年度から1年以上かけて、コツコツと15種類ほどの携帯トイレを試してみました。
その中で、一応凝固剤が機能した商品を報告します。
また、ここでご注意いただきたいのですが、今回掲載した携帯トイレが良くて、他の商品がダメということはありません。
私の使い方では合わないと感じたものもいくつかありましたが、試したのが凝固剤入れて15種類だったため掲載以外のすべてを否定するものではありませんので、その点はご了承ください。
事実、携帯トイレは数十種類ありますので、私が試したのはほんの一部であり、紹介する商品よりコスパの良いものはあると思います。
そのため、迷った際の参考程度にお読みいただけたら幸いです。
色々試して感じたのは、『値段と質はある程度比例する』ということです。
また、凝固剤が固まるかどうかの判断は、個々の尿量でコメントが分かれるだろうなということを、レビューを読みながら感じました。
今回は、凝固剤が固まることが確認できた商品を挙げています。
ちなみにこの記事では、便座に直接かぶせる袋を『汚物袋』、排せつ物を受ける袋を『収集袋』、使用後の袋をまとめて臭いを抑える袋を『防臭袋』として書きます。
値段や他機能については、参考にしつつ、気になる商品があればサイトのレビューなどをお読みいただけたらと思います。
【個包タイプの携帯トイレセット】
初めて買う場合は、凝固剤の固まり方、収集袋の大きさ、袋の破れにくさ、防臭袋の有無、夜間でも使いやすいかを見て選ぶとよいと思います。
普段使うものではないからこそ、携帯トイレを使用したことのない方は、最初はすぐに使えるセット商品を購入することをお勧めします。
※掲載順序は、単純に値段の高い順です。
①BOS非常用トイレ100回分(8,690円)

王道の商品で、価格は高めですが、その分、使いやすさと安心感があります。
凝固剤はしっかり固まるし、収集袋の消臭効果が高いため臭い対策がピカイチ。
汚物袋が青色でわかりやすく、収集袋も便座をしっかり覆える大きさで設計されている点がとても良い。
②トイレの女神PREMIUM 簡易トイレ 100回分(6,980円)

福岡にある会社がクラファンで資金を募り開発・商品化した商品。
日本企業開発の徹底した品質管理(常に改善している)で様々な賞を取っている。
個人的意見になりますが、私はこの商品が一番使いやすく備蓄しています。
③簡易トイレセット120回分(6,480円)

凝固剤は一応固まるため掲載したが、他商品に比べると固まりは弱い。
収集袋がロール式で使用時破けそうなつくりで、夜間に使用する際などは気を付ける必要あり(破けやすい)。
開封時、ビニール手袋と凝固剤の数が足りていなかったため、個人的にはかなり気になる点でした。
④ソナエル救急トイレ120回分(5,382円)

防災グッズ大賞2025受賞。
袋は頑丈だがロール式なため、夜間使用時は使用をスムーズにするための対策が必要。
袋がすべて黒なため排せつ後収集袋を取る際に注意が必要(間違えて一緒に捨ててしまう恐れあり)。
⑤非常用トイレ超吸収10g 100回分(4,273円)

他の個包商品の中では圧倒的に安いが、箱がむき出しで送られてくるため、心の準備が必要。
汚物袋と収集袋が同じ黒なため、間違えて一緒に捨てないよう注意が必要。
収集袋は普通のようだが防臭袋は消臭機能が高い(らしい。長期間は排せつ物を置いていなかったので未確認)。
アイリスオーヤマ商品なため全体のコスト削減になっているのかなと勝手に予想しています。
他に、トイレのミカタもしっかり凝固剤は固まり使いやすかったです。
【凝固剤のみ商品】
凝固剤のみの商品は安く備えられる一方で、収集袋、防臭袋、手袋などを別に用意する必要があります。
そのため、携帯トイレを使ったことのない方はセット商品から、慣れてきた方や追加備蓄したい方は凝固剤のみ、という使い分けがよいと思います。
人によって尿量や尿性質は違うこと、個々人も時間や服薬状況などによって尿量が違うため、個包装の凝固剤でうまく固まらない時や排便時(通常よりも凝固剤を多く使う際)にあると便利です。
実際、私も1日の尿量を調べてみると、起床時の尿量と『ちょっとお花を摘みに…』と日中行った尿量では同一人物にも関わらず尿量は大きく違いました。
そのため、『うまく固まらなかったときの予備』として、凝固剤を1つ用意するのは現実的だと感じています。
とはいえ、各人財布の状況は違うもの。
圧倒的に価格が安いため、収集袋等を購入する手間が苦にならない方は、凝固剤のみでもよいと思います。
その際、収集袋は、便座をしっかり覆うため45リットル程度の丈夫な袋を用意しておくと安心です(中身が見えにくい黒い袋がお勧め)。
100円均一やホームセンターなどで売っていますので、事前に用意することを忘れずにしてください。
個人的には、個包装用のトイレセットと一緒に購入し、トイレセットに入っている収集袋は2回分の排せつごとに廃棄すれば、袋など追加購入なしで対応できると考えています。
・・・という前置きのうえ、実際に試して固まった商品を挙げていきますね。
⑥多用途トイレ凝固剤100回分(1,178円)

1回5g使用で軽量スプーン付きなうえ、しっかり固まるため大容量凝固剤の中では一推し(私はこれを備蓄しています)。
⑦臭いに強い非常用トイレ凝固剤100回分(1,680円)

ネーミングほど臭いに効果があるかは不明だが、普通に固まった(長期間は排せつ物を置いていなかったので未確認)。
私が購入した際(1年ほど前)は計量スプーンが付いていなかった(今はついているのか不明)。
⑧「被災者の声から生まれた」非常用トイレPREMIUM100回分(2,210円)

凝固剤の中では一番早くきちんと固まったが価格はそれなりにする。
【その他】
⑨ビニール手袋・除菌シート・おしり拭きシート
これは100円ショップで100枚入りなど売られているため、100円ショップで備えるとコスパが良いです。
なお、気を付けていただきたいのですが、おしり等デリケートゾーンを拭く時は絶対に除菌シートで拭かないでください。
東日本大震災を始め、様々な震災被災者の声を調べていると、『除菌シートでデリケートゾーンを拭いたら痛みが生じるようになった』という声が多数ありました。
おしり拭きシートは、『水99%使用』と書いてあるものであればなんでもよいそうです。
同時に、除菌シートなどウェット類は、ジッパー付きの袋に入れておけば、数年間は乾燥することなく保持できますので、100円ショップでジッパー付き袋を1つ同時に購入することをお勧めします。
⑩簡易トイレ 災害用トイレ:ペットボトル装着型2個入(1,780円)

これは、家族中に提案し4つ購入しました(長女だけは嫌がったため4つ購入)。
排尿物をペットボトルに入れる商品なのですが、届いてびっくり!
2個セット×4つが届いたため、現在、わが家には使わない簡易トイレが4つあるという、なんとも残念な状態になっています(トホホ)。
この商品は出口部分にペットボトルを装着し排尿するようになっています。
結論から書くと、日ごろから立って排尿する男性は使えると思いますが女性には難易度が高かったです(念のため浴室で試しましたが、私の場合は立ったまま排尿することが無理でした)。
使える場合は、終了後、ペットボトルのキャップをしっかり締めれば防臭になり、ゴミも最小限になるため使えると思ったんですけどね。
しつこいですが、使いこなせれば圧倒的にコスパが良く臭い問題も無関係なため、興味のある方はチャレンジしてみてください。
【家の中で備蓄するには臭い対策が重要!】
最後に、排せつしたものの保管について書きます。
環境部などにも確認したのですが、前回書いたとおり、できるだけ早急に回収を始めるとは書いてありますが、少なくとも4日目以降になることは必須であり、再開時も、従来のように回収することは困難なことは想像に難くありません。
『うちは集合住宅で24時間ゴミが捨てられるから関係ない』と思う方もおられるかもしれませんが、そのごみをまとめる方々に負担をかけないためにも、臭い対策はしていただきたいと思います。
だからこそ、1週間程度は自宅に排せつ物を保管することを想定したうえで、今回紹介する防臭袋はこれです。
⑪【臭わない袋 BOS (ボス)】ストライプパッケージ黒色(大きさにより価格は異なる)

これは私の調査した中で一番防臭効果が高いと言われている商品です。
価格はSSサイズ(10×25×17)400枚で1,815円から20ℓ30枚で2,160円とするため、通常の袋に比べるとお高めですが、在宅避難の場合、臭いストレスは大きいと聞くので、使用済みの収集袋をまとめるのは、この商品をお勧めします。
私自身、どのくらい防臭効果があるのか興味津々だったため、携帯トイレで排せつしたものをSサイズのBOS袋に入れて5日間観察していましたが、5日目にちょっと臭うかな?という驚異の防臭力でした。
⑫【驚異の防臭力】日本技研工業 防臭袋 20L 15枚入 乳白(密着用マジックテープ付)(1,480円)

ビニール袋と言えば日本技研工業!というくらい私は信頼しているのですが、これは消臭効果が高いです。
他に、35ℓ(1,680円)や45ℓ(1,980円)というのもありますが、排せつ物の重さを考えると、20ℓで保管するのが良いのではないかと思い紹介しました。
あ、こちらは年末年始に千葉で生ごみを入れて試しましたが、普通の袋とは段違いに防臭されていましたので、防臭効果はかなり高いと感じました。
ちなみに、ネット購入大好き人間の私は、色んな収集袋をネットで購入したのですが(大半が残念な商品)、とにもかくにもロール型のネット商品にはお気をつけくださいとだけ申し上げます。
それを買うなら、100円ショップで45ℓの袋を買った方が価格も品質もずっと良いです。
【個人的な一推しはこれ!】
私の一推しは、個包装タイプの携帯トイレセットに、追加用の凝固剤、防臭袋を組み合わせる方法です。
色々書きましたが、使いやすさと価格の点から、私が一番良いなと思うのは、このセットです。
1万円以下で身体的にも精神的にも安心が買えると思えば良いと私は納得していますし、周囲にも『何がいい?』と聞かれたらこのセットをお勧めしています。

私の場合は、尿だけであれば同じ収集袋で2回程度使うことも想定していますが、臭いや衛生面が気になる場合は1回ごとに縛る方が安心です(その場合は別途収集袋を購入する必要があります)。
『なぜ個包装だけでなく、凝固剤も必要なの?』と思う方もおられるかもしれませんが、排便時や尿量は時間帯や状況で変わるため、個包装でうまく固まらなかった場合の追加凝固剤として使用するつもりです。
また、以前も書いたとおり、東京都で想定される震災の下水道復旧目安は21日となっています。
そのため、江東区で配布する携帯トイレや個包装のトイレセットを使い終わっても、下水道が復旧しなかった場合も安心して排せつをすることができます。
ちなみに、最安値でどうにかしたいと考える方は、大容量の凝固剤+100円ショップで45ℓの黒い袋を購入すれば、2,000円程度で排せつ環境を備えることはできます。
ただし、防臭袋を別に用意しない場合は、臭い対策が弱くなる点には注意が必要です。
その上で、それぞれ予算の都合があると思いますので、予算が厳しい方は、大容量凝固剤と収集袋を100円ショップで購入し、消臭効果の高い20㍑程度の防臭袋を数枚用意する、男性であれば小便時は大容量凝固剤とBOSのSSサイズ(200枚入り1000円弱)で大便と小便を使い分けるなど、工夫しながら各人の状況に合わせて備えていただけたらと思います。
【おわりに】
今回は1年以上かけての実験結果ですが、とても楽しく行いました(こういう実験と検証は大好きです)。
ちなみに、実験に使用した後の携帯トイレの行方ですが、個包タイプは携帯用を作り備蓄啓発に活用したり、こども達の防災ポーチに入れて持たせたりしています(私のロッカーの中にも常時10個は入れています)。
大容量タイプの凝固剤は夫(千葉県の施設ケアマネ)に寄付したりしました。
携帯用トイレは、名刺大のジッパー付き袋に、『個包装の凝固剤+収集袋+BOS防臭袋+プラ手袋+使い方解説』を入れています。
こんな感じです。

これを、湾岸部の大学に通っている娘には3個、次男には1個を防災ポーチに入れて常備させています。
『災害』という字は、災い(わざわい)と害(がい)が組み合わさった言葉です。
地震は自然現象ですが、被害の大きさは備えや社会の仕組みによって変わります。
だからこそ、備えをすることで害を最小にすることはできるのではないかと私は考えます。
とにもかくにも、排せつに関してはなかなか親しい仲間とでも話す機会はないと思うため、これをきっかけに一人でも多くの方が、『まずは家族の人数×1日5回×7日分を目安に考えてみよう』と考え、行動に移してくれることを願っています。
次回は、食料について書きます(次回は来週以降に更新します)。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事へのコメントはありません。