令和7年度予算(案)概要①~全体編~

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昨日夜に来年度予算の概要がアップされたため、今回から来年度予算の概要説明を記載していきます。

※しっかりと読みたいという方は、こちらの『江東区令和7年度当初予算案概要』及び『江東区令和7年度当初予算案~主な事業の紹介~』をお読みください☆

 

【令和7年度予算とは】

来年度の予算は『みんながつながる笑顔があふれる 未来を切り拓く新たなるステージへ』がテーマとなり、基本的な考え方は以下のとおりです。

1.目指す未来を見据え、広い視野を持ち、これまでの発想に捉われない新たな施策を展開

2.時代に即したより効果的・効率的な手法を積極的に取り入れることで、区民の期待や信頼に常に応えられるよう努めていく

3.行財政改革計画推進と経費節減の徹底のほか、歳入歳出の両面から持続可能で強固な財政基盤を構築

 

【予算(案)の重点的取り組み】

この考え方を基に、来年度の予算規模をご確認ください。

一般会計、4会計合計ともに7年連続の増加で、過去最大の予算規模となります。

 

この状況を踏まえて、3つの重点的な取組みとして、下記を挙げています。

1.防災・防災対策、地域活性化施策の強化(16億6,600万円)

2.ライフステージに応じた施策の充実(57億3,100万円)

3.DX推進による行政サービスの質の向上(32億6,400万円)

防災と地域活性化を絡めることで『みんながつながる』の実現を狙っているのかな…と感じましたが、皆さまはいかがでしょうか?

また、ライフステージに応じた施策に関しては、こども・高齢者の施策が掲載されていましたが、この部分に関して、現役世代の施策がないことは個人的に疑問に感じています。

 

ちなみに、来年度は新規事業131件(78億400万円)、事業の拡充90件(64億6,300万円)、事務事業見直し9件(△1億7,700万円)となっており、区民一人あたりの予算額としては514,050となります。

また、基金の積み立てについては、来年度末時点で128億5900万円減る予定ですが、これは公共施設や学校の改築・改修、年度間の財源調整など、全体で259億円を効果的に活用する予定となっています。

江東区は積立基金が多いと思われがちですが、他区と比べて公共施設が多いことや、時期的に学校改築・改修の必要性が今後出ること、新庁舎建設に向けての積み立てなどを考えると、私は江東区の積立金が多いとは思いません(むしろ、先を見越して計画的に活用している方だと思いますし、ある程度、積み立てがないと安定した区政運営が維持できないため、決して楽観視できないと感じています)。

 

【予算案を読んで感じたこと:横断的思考の必要性】

来年度予算のテーマ、『みんながつながる笑顔があふれる 未来を切り拓く新たなるステージへ』を具現化するにあたり、当区で積極的に進めてほしいと感じているのは、『所管をまたいだ横断的思考』です。

担当課や担当部署で挙がった課題に対して、課内(部内)で解決を図るだけではなく、『区政の課題』というように抽象的に捉え、他部署と連携しながら解決を図っていく。

当区は、各所管がしっかりと責任感を持って取り組んでいる真面目さという強みがある一方で、組織規模が大きいせいか自分達の管轄で解決しようとする傾向が強いです。

『効率的』とか『効果的』な区政を目指すのであれば、各所管の抱えている組織内で課題を共有し、解決できる方法を模索する視点が必要ではないかと私は感じています。

 

例を挙げます。

例えば、ここ数年課題となっている『PTAの活動と継続』について。

共働き世帯が7割を超えると言われている当区では、日中に行われるPTA活動が保護者にとって負担となっていることは想像に難くありません。

一方で、高齢者支援のふれあいセンターなどでは『ボランティアの育成』などを行っています。

そのため、例えば、PTAの役割の中でアウトソーシングできる部分(ベルマークの収集計算など)は、思い切ってふれあいセンターを通じて地域のボランティア団体にお願いするなど、教育委員会の課題を福祉部と連携することで、課題改善を図ったりすることができると思うのです。

こどもにとっては、地域住民が自分達の学校の備品整備に貢献してくれる感謝が生まれる。

保護者にとっては、高齢者が自分達の負担軽減に寄与してくれるという感謝の気持が生まれる。

高齢者にとっては、いくつになっても地域から必要とされる役割が生まれる。

こういう取り組みを通じて、当区が掲げている『みんながつながる』が実現できるのではないかと思うのです。

手伝ってくれた地域ボランティア団体やふれあいセンターに、こどもたちがお礼の手紙を書いたりすれば、それが、元気高齢者の生きがいや励みになるかもしれない。

学校からの通信で『今回は○○ふれあいセンターのボランティアがベルマークの集計に協力してくれました』という報告を掲載すれば、現役世代も高齢者施策に予算を投じることに納得感を高められるかもしれない。

これは、乳幼児の一時預かりなどでも応用できますが、大切な視点は“みんながつながる”ことを目的とせずに、結果に置くという視点です。

当区は、どうしても縦割り感が強いため、多世代交流というと町会自治会での集まりに重きを置きがちですが、このように三方よしを意識しながら意図的に“結果、多世代交流が育まれた”にしないと『みんなつながる』の実現は難しいと感じています。

また、人口増加が続いている中、毎年予算規模が拡大している現状については『その通りだよな』と思いつつ、新規事業や事業拡大が増え続ける状況に対し、職員の増員が少ないようにも感じているので、行財政改革計画は遵守しつつも、必要な人材は確保することも、事業を確実に遂行する上では必要だと感じました。

 

 

今回は、来年度予算(案)の全体を書きましたが、皆さまはどのように感じたでしょうか?

次回以降は、分野別の主な取り組みを書いていきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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