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今回は、人権推進課の課長にお願いして開催した会派勉強会の報告をいたします。
今回は、拉致問題への取組と、(昨年より議会や委員会で何度も取り上げられている)パートナーシップ/ファミリーシップについて学びました。
わかりやすく説明してくださった川辺課長には感謝の気持でいっぱいです。
【拉致問題の今年度取組みは6つ】
最初は拉致問題についてです。
江東区では、2名の方が「江東区関連特定失踪者」とされており、皆さまからの情報提供を呼びかけています。
※特定執行者とは:日本政府認定の北朝鮮拉致被害者以外で、「北朝鮮による拉致かもしれない」という家族の届出等を受けて、民間団体の「特定失踪者問題調査会」が、独自に調査対象としている失踪者。
ある日突然、家族が行方不明になる(連れ去られたかもしれない)。
この苦しみは想像を絶するものだと思います。
だからこそ、風化させることなく「日本は拉致問題を忘れていない」というメッセージを対外的に発信すると同時に、国だけでなく自治体でも啓発をしながら、小さな情報でも気づいたことがあれば提供を求める姿勢を取るということは、とても大きな意味があります。
拉致被害者の啓蒙としてはアニメ「めぐみ」があります。
短縮版もありますので、ぜひ一度はご覧いただきたいと思います。
上記を踏まえ、拉致に関する本年度江東区の取組としては、下記の6つとなります。
➀北朝鮮当局による拉致問題パネル展
人権週間に合わせて開催されるパネル展で、今年は12月4日(水)~16日(月)の期間に豊洲文化センターギャラリーにてパネル展を開催します。
また、3階のエレベーターホール前では1日2回(12:00~12:25、18:00~18:25)アニメ「めぐみ」を放映します。
その他、今年からは「夏の人権啓発パネル展」として、8月21日(水)~27日(火)に砂町文化センター2階展示ロビーでも、北朝鮮当局による拉致問題パネル展を同時開催する予定となっており、会場には資料チラシを設置する予定になっています。
②人権週間行事参加者や江東区民まつり来場者に江東区関連特定失踪者のチラシを配布
③12月10日~12月16日の期間、亀戸9丁目にある『ふれあい橋』をライトアップ
日没から23時まで拉致のシンボルである青色でライトアップします。
昨年も行いましたが、このような姿になります(写真は区のHPから引用しています)。
➃江東区関連、特定失踪者のポスター掲示(B3版)
令和5年度は、出張所・広報版等232か所、図書館、文化センター等区内施設60か所に掲示し、広報版以外は通年での掲示を依頼。
⑤12月1日号区報1面に、人権週間及び北朝鮮当局による拉致問題パネル展に関する記事を掲載
⑥12月6日に『守ろう人権 講演とメッセージのつどい』を企画中
普段、意識しなければ見過ごしてしますかもしれませんが、ポスター掲示を中心に、日々の生活の中でも啓蒙活動を行っていることがよくわかりました。
皆さまも、区の施設等いかれた際は、拉致問題に関するポスターなど見ていただけたらと思います。
【江東区版パートナーシップ制度(案)について】
こちらは、昨年度に木村前区長より制度導入についての下命を受け、検討されている案件です。
議会の企画総務委員会でも、毎回白熱(⁉)した議論がされていますが、改めて流れを知り、丁寧に検討が進められている様子を理解することができました。
男女共同参画審議会で話し合われる他、制度に関してのパブリックコメント(210人より237件の意見)を行いながら検討が進められています。
この制度について、東京都でも『パートナーシップ制度』はあり、なぜ江東区版を制定する必要があるのか改めて質問したところ、東京都との違いとして一番大きいのは、『制度の対象者を同性に限定しない』との説明を受けました。
ちなみに、東京都で宣誓した江東区在住者は50組くらいとのことです。
なるほど。
江東区は、東京都よりより広い範囲の、いわゆる『事実婚』のパートナー2人も対象になるのですね。
また、パートナーシップを先制した方に子や親がいる場合は、併せてファミリーシップの宣誓をすることもできるようになっています。
一通りの制度に関する説明を受けた後、そもそも東京都で行っている制度の活用ではなぜダメなのか、いわゆる『事実婚』まで一自治体で対象とすることに対する不安(戸籍とかどうなるの?)、宣誓解消に関する手続きの義務(婚姻制度で言う離婚届のようなもの)が明確にないことなど、いくつか疑問が生じました(決して反対ありきの疑問ではなく、純粋に説明を受けての疑問です)。
東京都との違いとしては、先ほど書いた通り事実婚を含んだ制度となっていること、江東区で制度策定の理由としては、当事者が『自分達の住んでいるまちが自分達を認めてくれている自負』を持つことができるという部分で多様性を受容するということと区内の不動産屋医療機関などに協力要請を出せること、要件に該当しなくなった場合に受領証明書返却の義務はないものの、重複した宣誓はできない仕組みになっていることなど説明を受けました。
多様性に関する受け入れは広げてほしいと思いつつ、結局は国の方向性を示してもらいたい案件だなぁと思うと同時に、現在、慎重になっている方、進めてほしいと願っている方ともに納得のいく形にするにはどうしたらよいか、考えていきたいと思います。
【人権について学んで】
最後に、川辺課長より人権推進に関するメッセージを受けましたので報告いたします。
拉致問題については、区民の皆さまに関心を持ってもらいたいです。
そして、どんな小さな情報でも良いので、情報があれば報告をいただきたいです。
パートナーシップについては、様々な意見を聴きながら最善を考えていきたいです。
人権推進という、日本国憲法にも明記されている個人の権利について、当たり前に享受している方にはピンと来ないかもしれませんが、改めて所管課長の説明を聴くことで考えるきっかけをもらえたことに感謝しかありません。
また、時代とともに制度や仕組みはアップデートしていく必要がありますが、今回のパートナーシップ制度についてはそれを考える良い機会となりました。
他者と違いが生じた時、お互いがいがみ合うのではなく、理解するよう努めながら許容していく。
その輪を広げるために自分にできることを改めて考えていきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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