【報告】補正予算の質問をしました①

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今回は、6月11日から始まった本会議の中で行われた『令和6年度予算審査特別委員会』で質問をした報告をいたします。

 

【重点的取り組みの強化がポイント】

今回の一般会計補正予算(第2号)は、令和6年度に挙げた重点的取り組みをさらに強化するための補正予算となっており、「一般会計」の補正額は75億2,700万円の増で、補正後の予算額は2,620億2,500万円、補正前に比べ3.0%の増となりました。

余生予算の対象事業について、重要部分を抜粋し分かりやすく表記されたものとしては、下記の図になります。

『しっかりと読み込みたい』という方は、江東区予算説明書をご覧ください(53ページあります)。

 

【期待される効果に注目!】

今回、私は会派の中で総括質疑を担いました。

総括:個々のものを一つにまとめること。全体を見渡して、まとめをすること。

このように、総括は予算全体についての質問をするのですが、大抵の総括担当者は数字を軸として質問をされます(数字の根拠が中心で、本当にこんなに(予算が)いるのかとか整合性とか、そんな感じ)。

私の会派は第5会派なため総括の5番目だったのですが、ここで考えたことは『これ、普通に数字を含めた質問を作っても他会派とダブルよねぇ・・・』ということでした。

また、予算の数字をみても特段引っかかる金額はなく、ツッコミどころのある部分はいくつかだったため、『あ~、これ、絶対数字を軸に質問したらダメなやつだ』と確信したため、『(総括のくせに)今回は角度を変えて質問しよう』と決めました。

・・・という言い訳(⁉)をしながら考えた質問ですが、補正予算で組まれた事業の効果・・・特に相乗効果に注目して質問を考え、特に主となる4つの事業について所管課長と何度もすり合わせを行いました。

※事前のすり合わせについては賛否両論ありますが、私は質疑の場は『質疑を通して、いかに事業をより良いものにするか』に重点を置いているため、事前のすり合わせは力を入れて行っています。そして、ネット中継やログでは、行政がこちらの質問にしっかりと答えていただき、区民と行政双方向の理解促進を心がけています。そしてさらには未来系の発展的回答の言質を取ることを目的としているため、しっかりと擦り合わせは行いたい派です(あと時間配分をしっかりしたいという狙いもあります)。

 

【災害協力隊への非常用発電機・蓄電池の配備】

この事業は、今年度東京都の事業(2分の1支給)に区が残りを上乗せして、災害時の情報収集・伝達手段確保を強化することを目的としています。

これ、既存の災害協力隊への支給だけで終わらせるのはもったいなく、これを機会に『区内に災害協力隊を増やす』という視点を提案したく、下記の質疑を行いました。

①現在の災害協力隊の結成率と課題を教えてください。

→災害協力隊は主に町会・自治会・管理組合を母体として組織され、現在331隊ありますが、約95%の町会・自治会で災害協力隊が結成されている。
課題としては、地域に町会がなかったり町会に加入していない大型マンションと区が防災上の連携を図るためには、さらなる災害協力隊の結成が必要であると認識している。

②マンションでの災害協力隊の結成が課題ということですが、現在災害協力隊普及のために本区が取り組んでいること、また、結成を促すためにこれから取り組もうとしていることがありましたら教えてください。

→災害協力隊の結成・加入を区報やホームページなどで呼びかけておりますが、防災課職員の取り組みとして、大規模集合住宅の開発に伴うマンション等、集合住宅へのアプローチなども行っております。今後も、加入促進に向けたPRの推進や、共助体制強化のため、避難所開設運営訓練の実施促進、発電機や蓄電池の配備等、さまざまな支援を検討してまいります。

③災害協力隊は、さまざまな防災組織の1つとして活躍をしていますが、本区では、他の組織との連携強化に向けた取り組みはあるのでしょうか、教えてください。

→他組織との連携強化に向けた取り組みとして、
①災害対策連絡協議会の開催による警察・消防・区との連携
②総合防災訓練の実施による各種防災関係機関や協定団体との連携
③災害協力隊の役割の一つとして避難所運営がありますが、災害協力隊を補完する人材として、本年度より避難所運営サポーターの募集を開始しており、今後は若い防災の担い手との連携を図っていく。
また、本年3月に豊洲スマートシティ推進協議会と協定を締結し、産官学民の連携も始めたところです。

(私からの要望)

防災は「自助・互助・公助」といわれるとおり、まずは個々人が取り組む日頃の備えが大切ですが、それと同時に地域で協力して災害を乗り切るための共助育成も重要であり、その整備は行政が主体的に進める必要があると感じております。
今年度予算では、防災力強化は重点的な取組みに入っており、その視点でも、本事業は大きな効果が期待されます。
だからこそ、既存の災害協力隊に発電機や蓄電池を配備して終わりではなく、これを機会に災害時の情報の大切さを区民に理解していただき、災害協力隊の更なる拡充につながるよう、普及啓発に関しても引き続き取り組んでいただくと同時に、防災に関わる様々な組織との連携強化にも励んでいただきながら、『チーム江東』として防災力向上に向けて取り組んでいただくことを要望し、この質問を終わります。

 

【とうきょう すくわくプログラムの実施】

続いて質問したのは上記の事業です。

これは、東京都が全額負担の事業であり、乳幼児の豊かな心の育ちをサポートすることが目的とされていますが、これは有識者がしっかりと介入して、こどもの持っている探求心を向上するための事業となっています(素晴らしい事業なため、お時間のある方は青字をクリックして事業内容をご確認ください)。

これを区政で取り入れる際のポイントは、『いかに保育園等に興味を持ってもらい申請に結びつけるか』です。

そのため、申請に繋がるための工夫や取り組みをを中心に質問を作りました。

①各園が本プログラムを有効に活用できるよう、迅速かつ効果的に事業の周知を図るべきと考えますが、今後の周知方法を教えてください。また、本事業の予算には、都からの直接補助となる社会福祉法人等の運営する保育園等は含まれていないと聞いております。都からの直接補助となる保育園等に対しては、どのような周知や情報提供を行っていくか教えてください。

→事業の周知方法ですが、まずは補助要件である都の実践研修会の周知を徹底するとともに、補助制度の内容を情報提供するだけでなく、本事業の趣旨や目的、実践事例等について各園の理解と共感を得ながら、活用促進を図っていく。また、東京都からの直接補助となる保育園等についても、同様に周知を図っていくとともに、本プログラムの活用状況についてアンケート等により把握することで、必要な情報提供を行っていく。

②続いて、本事業はプログラムという体系化された事業となっておりますが、対象の園にとっては具体的なイメージが湧きにくいのではないかと懸念しています。そのあたりで、ハードルとなりそうなテーマ設定などにつして、事業申請や実施に伴い本区が考えている工夫や対策がありましたら教えてください。

→本事業は、各園が一律の取組を行うものではないため、園によっては特にテーマ設定のイメージが湧きにくく、実施を躊躇することも想定される。そのため、園長会や研修会などを通じて、区の昨年度の取組や他自治体の好事例も活用しながら、こどもが夢中になることは何か等、テーマ設定の理解を深める機会を設けるとともに、各園の状況やニーズに応じて外部講師の活用事例や物品の購入事例などの情報提供を行うなど、各園に寄り添いながら本プログラムの活用を後押ししていく。

③最後に、本事業を受けることで、本区として乳幼児や園に対して期待する効果を教えてください。

→本事業は、乳幼児の興味・関心に応じた探究活動を通じて、自己肯定感や協調性といった非認知能力の育成など、乳幼児の成長や発達に資するものと考えている。また、園や先生方にとっても、乳幼児への声掛け等、一緒に探究活動に取り組み、振り返りや共有を行うことで、子供への関わり方や環境作りへの理解を深めることにつながると考えている。探究活動を通して乳幼児や先生方が育ち合うことも大事にしながら、幼児教育や保育の更なる質の向上に取り組んでいく。

(要望)

本事業はすべての乳幼児の「伸びる・育つ」と「好奇心・ 探究心」を応援する幼保共通のプログラムとなっており、本区で全ての乳幼児に実践していただきたいと考えております。そして、そのためには一つでも多くの幼稚園保育園等に本事業を申請していただきたくことが重要で、いかに「うちの園でもやってみようか」と思ってもらえるかがポイントになるかと思います。
そういう意味でも、ぜひ、本事業をそのまま資料のみの周知で終わらせるのではなく、対象となる園が意欲的に取り組むことができるようサポートしていただき、行政と現場が共に乳幼児の育成に取り組んでいただくことを要望し、この質問を終わります。

 

あぁ、こうやってダラダラと書いてしまうからあっという間に字数が3,700を超えてしまいました(一般的に最後まで読んでもらえる時数は1,000字程度と言われています)。

広報広聴課の勉強会で『もっと効率的で効果的な文章を書く』と目標を掲げたワタクシはどこへ行ってしまったのでしょう???

そんなわけで、ここで報告を一度区切り、後半は別ページに記載します。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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