【勉強会報告】江東区広報戦略について

ブログへの訪問をありがとうございます!

今回は、15日に行った広報広聴課の勉強会報告をさせていただきます。

松村課長、お忙しい中丁寧なご説明をいただきありがとうございました。

今回も大変たくさんの学びを受けましたが、それを伝える私の技術が拙いため、多々読みにくい部分はあるかと思いますが、そんな場合はこちらの『江東区広報戦略』をお読みくださいませ☆

 

え?なかったの???

広報広聴課は庁舎2階にあり、住民票などが取れる窓口と同じフロアに位置しています。

そして、広報と聞くと真っ先に思い浮かぶのは区報だという方は多いかもしれませんが、そうです、その区報などを担っている所管です、

今回、広報戦略を策定したということで勉強会を企画したのですが、最初は『なぜ広報戦略を策定するに至ったか?』について聴きました。

【広報戦略を策定した意味合い】

➀広報方針の整理と明確化

➁広報媒体の明確化

➂広報推進体制の明確化

あれあれ???

今まで区報を読んでいて違和感を感じたことはなかったのですが、実は広報の方針って定まっていなかったの???(逆に今まで方針がはっきりしなくとも、あれだけの質を担保できていたのがすごいことだぁ)

なんて思いながら説明を聞くと、生活スタイルの細分化により情報も細分化されたり、SNSなど情報取得媒体の普及や、新型コロナや災害時の危機的状況を考えた時、どうやら各所管が事業ごとに広報掲載の記事を作成していたため統一性に欠けている現状は、区民の方々にとって必要な時に必要な情報を提供できないのではないかという課題を実感したとのことです。

そのため、時代に合わせて発信内容や発信方法を整理し、戦略的・計画的に広報活動を行っていくための指針となる『江東区広報戦略』が必要なのではないかという考えに至り策定したとのことです。

なるほど!より高みを目指しての戦略というわけですね…と納得すると同時に、そのことに気づき今回戦略を策定した松村課長の広報に対する想いの強さを最初に知ることができました。

0からなにかをつくる際は、膨大な熱量と根気が必要です。

そのことから逃げずに取り組み、区民への調査を踏まえた上でしっかりとした戦略をつくった課長を始めとする広報広聴課の皆さまに、感謝の気持でいっぱいになりました。

 

ちなみに、戦略策定後の期待できる効果としては下記のとおりになります。

【戦略策定の効果】

➀区民生活の向上(区民目線での効果)

☞防災情報や緊急情報の充実が、区民の安心・安全な生活につながる

☞人生のステージやそれぞれの特性に応じた各種サービス情報を届け、日常生活の満足度が向上

➁効率的な区政運営(行政目線での効果)

☞広報活動の充実により、区の各種事業・イベントの活用度が上がり、区政運営の費用対効果が向上

➂区のイメージ向上(発展的な効果)

☞区の取組や魅力の発信により、区に対するイメージ向上が図られる。

☞区の取組や魅力について、区の独自性や特色を打ち出していくことで、区外からの江東区のイメージアップも測られる。

このように、様々な効果を期待して策定されたのが『江東区広報戦略第1期』です。

このことを話す課長の声から、この戦略にさまざまな夢が詰まっていることがよくわかりました。

 

戦略における3つの視点

広報戦略策定の背景を聞いた上で、この戦略を進めるにあたっての視点を聴きました。

【戦略における3つの視点】

➀伝わる広報(伝えるから伝わるへの変革)

➁求められる広報(ニーズに合った情報の提供)

➂魅せる広報(江東区のイメージアップ)

これは、区の情報発信の現状分析を行ったところ、『知りたい区政情報を入手できている(どちらかといえばできている含)』と感じる区民の割合が半数を下回る結果になっていることかなどから考えた視点だそうです。

自分達の伝えたい情報を掲載すればよいだけでなく、区民の方々に『伝わる』広報を実現したい。

その想いを聞いた時、ちょっと胸が熱くなりました(そして区報を熟読していなくてごめんなさいと思いました)。

 

また、江東区報戦略の概要としては、全庁的な取り組みとして広報広聴課だけで頑張るのではなく『チーム江東』として進めていく事の大切さを話されていました。

図で示すとこのような形です。

推進体制としては『江東区広報戦略会議』を設置。

本部長は政策経営部長とし、各所管課長を『広報管理者』に位置付けると同時に、各課に『広報主任』と『広報推進担当者』を設置するという組織体制をつくります。

説明を聴きながら、これなら各所管の方々が主体的に広報に対して意識を持ってくれそうな思いを抱きました。

 

媒体ごとの課題と取り組み

ここからは、各広報媒体別に記載していきます。

➀こうとう区報

昭和20年代には月1回の配布だった区報ですが、現在では月3回全戸配布していますが、この区報については今秋を目標に大きく変わる予定です。

具体的な取り組みとして、デザイン改良や全面カラー版などについては準備を進めており、職員向けにも区報編集マニュアルの改定や区報編集実務研修の実施などを行うとのことです。

戦略を策定し粛々と進めながら、そこには『区民の暮らしやすい生活実現ため』というミッションをしっかりと持っていることが分かりました。

➁区公式ホームページ(以下HP)

数年前にも大規模リニューアルをしたような気もしましたが、今回は広報戦略を加味してのリニューアルとなります。

区の情報をHPから取得している人は22.3%とのことですが、区報とHPをQRコードなどをうまく使って連携した形にするとともに、スマホ対応のページデザイン改良や、誰でも読みやすくわかりやすいページとなるようウェブアクセシビリティにも対応するとのことです。

具体的な取り組みとしては、検索性向上やデザインリニューアルの他、ウェブアクセシビリティ対応の常駐社員の配置や、職員向け編集マニュアルの改定、HP編集の実務研修などです。

私は日常的に区のHPを活用するのでピンときませんでしたが、江東区のHPはもっと見やすくなる可能性を持っているとのことで、今後に期待したいと思います。

➂区公式SNS

SNSの活用については、現在X(旧Twitter)、LINE、Facebook、YouTubeで公式発信していますが、今後については、区が伝えたい情報を即時に発信するだけでなく、区民ニーズが高い分野の情報をプッシュ型で発信(LINE)することも視野に入れており、それらが拡散され一人でも多くの区民の方々に情報が行きわたることに期待を置いてます。

現時点では、SNSで区の情報収集を行っている方は少ないこと、詳細情報を取得してもらうためにSNSに掲載したURLからHPにアクセスする人の割合をどう向上するかが課題となっています。

それに対しては、今後の方向性として、書く公式SNSの認知度向上に向けた周知や、発信内容の精査を含めたより効果的な活用方法(対象年齢ごとにどの媒体を使っているかを踏まえて発信する場所や時間など)を検討するなど、区民の皆さまの動向を調べつつ、同時に広報としての役割や存在意義を踏まえて改善していくことを示しています。

具体的には、区公式SNSの周知はもちろん、各SNSの特性に合わせた運用の検討や、若手職員にアンケートを取りながらSNS運用マニュアルの作成をしたり、SNS活用実務研修の実施など、今年度は土台作りに力を入れていることがわかります。

個人的にはXで『コトミちゃんコトコさんぽ』をフォローしているのですが、コトミちゃんを色んなところに出してご当地キャラクターとして大活躍していただけると嬉しいなぁと思います(個人的な感想ですみません)。

➃ちらし・ポスター

ちらしやポスターの期待する効果としては、ターゲットを絞った案内や集客、区内の各掲示板に掲載することで広く周知が可能な点だと思いますが、現時点では、ポスター等のデザインや文章などの質の課題、ちらし等での周知が効果的と思われる事業でも各所管により後方の意識に差があり作成されていない可能性があることなどです。

これに対して改善方向性は、(所管に関わらず)ちらしやポスターのデザインを含めた一定以上レベルでの質の担保に区全体で取り組むこととされていますが、具体的には、所管向けにちらし・ポスター制作マニュアルの作成を今年度取り組み、来年度以降は所管向けに実務研修の実施、制作用テンプレートや素材集ソフトの導入などを行っていくと説明を受けました。

また、面白いなと感じたのは、来年度以降にポスターコンクールの開催を行うという、所管をきちんと評価しながら所管の主体性と意識向上を引き出す仕組みをつくろうとしている点です(こういう工夫は大好きです)。

⑤CATV・FMラジオ

イベント等の臨場感を感じたり、『読む』よりも『観る』『聴く』が好きな方にとって有効なテレビやラジオの存在ですが、区政情報番組について認知度は過半数を超えているものの視聴経験者は3割弱という課題がある媒体。

これらに対しては、アンケートなどを活用しながら視聴者の声を盛り込んだ企画や積極的なPRを行うことが方向性として挙げられています。

具体的には、区民対話型など新たな企画の放送や、小学生放送クラブの拡充、江東区にゆかりのあるリポーターの起用など様々な具体的取組を教えていただきました。

実は勉強会で一番盛り上がった部分がこことSNSでしたが、会派メンバーからは『こどもを巻き込むことはとても良いと思う。小さい頃から区政に関われば江東区を好きになってもらえるのでは?親も関わるだろうし』と大絶賛でした。

課長からも『小学校3~4年生くらいから担うことは可能か前向きに検討している』との言葉があり、課長以下広報課の皆さんが媒体の魅力をどう引き出せばよいか前向きに考えている様子がよくわかりました。

⑥プレリリース

こちらは新聞記事やテレビ番組等への掲載を通じて、区の取組や魅力をタイムリーに区外へ幅広く発信・PRするためのツールですが、窓口である広報広聴課と江東区各所管との連携が問われる部分だと、説明を受けながら感じました。

例えば、日本全体で防災に関する意識が高まっている時であれば、積極的に江東区防災課の情報を発信してもらうよう働きかけるとか、社会の関心に合わせて各所管の強みや取り組んでいる事業紹介をできるようになりたいと課長は説明されていました。

具体的な取り組みとしては、グループウェアを活用した事業情報の収集・発信や、区HP上の『プレスルーム』での掲載情報をSNSで区民に直接発信や、社会的に注目度が高い事業のプレスツアー等の実施などです。

 

最後に

説明を聞きながら、松村課長が江東区職員として誇りを持っていること、そして、だからこそ区の魅力を一人でも多くの方に理解していただきたいという想いがとても伝わる、そして具体的な取り組みを説明いただくことで、私自身も公人として区政を発信していくことの意義について考えることができました。

最後に、いつもながら最後に松村課長に区民の皆さまへのメッセージを受け取りましたので報告させていただきます。

われわれとしては、従来の『伝える』ではなく『伝わる』ことを重視して広報に取り組みます。

それが皆さまの生活向上につながり、江東区のよさを実感していただけたらありがたいです。

様々な所管での経験を十分に活かし、今年は広報広聴課3年目の任期となる松村課長ならではの言葉です。

 

こうして勉強会を開催するといつも感じますが、どの所管課長も真摯にそれぞれの担当をまっとうしており、『どうすればもっと区民の生活がよくなるか』を考えておられます(きっとその下で働いておられる課員の方々も同じだと思います)。

行政がこの姿勢で取り組んでいることは、決して当たり前ではありません。

この4月から勉強会を通じて、私たちはもっと江東区行政の頑張りを高く評価し、学び続けながら区民の声も届け、共に歩みながら『住みやすい江東区』をつくっていくことが大切なんだということを毎回感じています。

そのためには、(今回は特に)ダラダラと報告を書くのではなく、もっと簡潔に『伝わる』報告書をつくっていかなければと反省したワタクシでした(ギャフン‼)。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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