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今日は1月15日に視察で学んだ、横須賀市の終末期支援事業について報告をいたします。
※今回は長くなるので2回に分けて書きます。
おひとりさまの現状について
まず、おひとり様の現状として、金融広報中央委員会が「家計の金融行動に関する世論調査(単身世帯)2022年」を出しており、それによると、下記のような状況になっています。
ちなみに、70代単身世帯の貯蓄は調べた結果、こんな感じになっていました。
今回、調査結果報告を40代以上としたのは、前回も書きましたが、40代以降は元気にバリバリと働くことが困難になる年代だからです。
私も実感していますが、健康診断でなんかしら再検査を言われたり更年期症状が出現したりと、健康面でのリスクが格段に上がります。
そして、ひとり暮らしの方については、緊急時自身に何かあった際の備えを自分でしなくてはならないため、突然の体調不良などに対する不安がとても強いのではないかと考えたのです。
いざという時のための安心
では、ひとり暮らしの方は具体的にどの部分が不安なのかを知り合いを中心に聞いたところ、一番は『お金の心配』で、次が『突然倒れたり何かあったとき』という回答を受けました。
今の制度では、生活が苦しくなった時にうけられる金銭的支援としては生活保護や生活困窮者自立支援があります。
一方で、『突然倒れたり何かあったとき』の備えについては制度としてあるわけではなく、創るなら区市町村の事業で対応するということが分かりました。
そこで、現在おひとり様の万が一に備えた事業を施行している自治体を探し、一番近い事業として横須賀市が取り組んでいる事業がヒットしました。
この時点では9月という議会真っ最中であったため、落ち着いてから視察を申し込もうと思っていたら、思いもかけずバタバタと日々を過ごしてしまいました。
そして、12月上旬に視察申し込みの相談を事務局に行い、今回は会派を問わず超党派で参加を募ることにして6名で視察に行ってきました。
視察調整をしてくださった事務局の方、私の突然の誘いに興味を持っていただき同行してくださった議員の方々には、感謝の気持でいっぱいです。
横須賀市の取組について
横須賀市では、終末期(終没期)支援として、エンディングプラン・サポート事業とわたしの終活支援という2つの事業を行っています。
説明してくださったのは、事業創設者でありメディアにもたくさん出ておられる北見万幸さんです。
とても丁寧にご説明いただき、予定時間90分を30分以上オーバーしてまで説明と質疑に応対いただきました(本当にありがとうございます)。
下に北見さんの記事リンクを貼りますので、お時間のある方もない方もお読みいただけたらと思います(ぜひ読んでくださいということです)。
【インタビュー】身元は判明しても引き取り手のない遺骨。横須賀市の終活支援事業の背景にあるもの
ちなみに、説明に入る前に北見さんから言われた一言は、『今回は…事前の質問が他自治体に比べてあまりにに多く、これは本気だと思いましたので、私も頑張って説明させていただきます』でした。
真摯に問うと応えてくださる方がいる、ここでも人のありがたさを実感した次第です。
まず、『エンディングプラン・サポート事業』についてですが、こちらは『墓地埋葬法9条』に対応した事業であることを知りました(墓地埋葬等に関する法律)。
第九条 死体の埋葬又は火葬を行う者がないとき又は判明しないときは、死亡地の市町村長が、これを行わなければならない。
2 前項の規定により埋葬又は火葬を行つたときは、その費用に関しては、行旅病人及び行旅死亡人取扱法(明治三十二年法律第九十三号)の規定を準用する。
つまり、埋葬等を行うことが困難な状況の方に対応した事業であるわけですが、最近は身元が分かっても関係者の方々が埋葬火葬を拒否される案件が増えており、行政が対応するなら本人の意思を最大限尊重できる形にしようというところから始まった事業です。
江東区の場合、生活保護受給者は保護課が、それ以外の方は大家さんや親族等が対応することとなっています。
そして、保護課では逝去された方が搬送された先の機関が葬儀会社に連絡し火葬から埋葬まで対応する仕組みがきちんと出来上がっています(視察前に担当課に確認済)。
そのため、この事業をそのまま受け入れる方法は難しいかなということと、生活保護等既に行政と繋がり支援を受けているだけでなく、それ以外の『ひとり暮らしで不安を抱いている方が誰でも利用できる事業』はないかと考えながら事業についての説明を聴いていました。
そんな中、次に聞いた『わたしの主勝支援』という事業は、江東区でも実施可能であり、さらに、昨年から私の提案している現在高齢者に体操している事業を横展開しながら組み合わせれば、おひとり様にとってかなりの安心感につながると思う内容でした。
この事業については、次回書きたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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