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連日投稿になりますが、議員になってから私が主張している課題のひとつについて同様の警笛を鳴らす記事がありましたので、ご紹介させていただきます。
就職氷河期世代の40代、184万世帯が「一生持ち家なし」の衝撃。
“住宅困難シニア”急増に専門家が警笛
※就職氷河期世代:1974~83年生まれの41~50歳
上記をクリックし読んでいただきたいのですが、お忙しい方もおられると思うため、記事を用いながら今回は『住まい』について書きます(記事を読まれた方は読み飛ばしてください)。
これは、日本総合研究所が試算したデータですが、昨年12月15日に発表しています。
図表3を見ていただくとわかると思いますが、2003年や2008年の40代に比べて2023年の40代はマイホームを取得する考えがない割合が突出しています。
この2023年の40代とは、いわゆる「就職氷河期世代」にあたります。
バブル世代らと比べると就職氷河期世代は、「一生家なし」意向の40代が約2.5倍いることがわかります。
また、折れ線グラフにあるように「単身世帯」に至っては、6割以上の方が持ち家なし意向を示しています。
持たないのか?持てないのか?
今回の持ち家意向については、2つの可能性があると考えられます。
ひとつは「持ち家に縛られたくないなどの自由人的意向」と、もう一つは「家を持ちたくとも経済的状況から家を持てない諦め意向」です。
私は記事を読みながら『恐らく後者が多いのではないかな…』と考えましたが、記事を読み進めるとそれを裏付けする内容が記載されていました。
住宅取得が増える30~40歳代前半でも所得が伸び悩んだ一方で、住宅価格が高騰し、諦めた人が多かったのではないか
日本総研:下田裕介氏のコメントを記事より引用
記事中で下田氏は、『就職氷河期世代の実質賃金は、新人類後期(1960~64年生まれ)やバブル世代に比べて、月6~8万円低い水準にとどまっている』と説明してます。
一方で、マンション価格は高騰を続け、当区ももれなくその影響は受けており、この辺りは説明しなくとも皆さま実感されていると思います。
改めて数字を見直すと、他世代と比べ所得は少なく価格は高騰している『家』を、就職氷河期世代は『持ちたくない』ではなく『持てない』方が大多数ではないかと理解するのは、あながち間違いではないと感じています。
20年後を見据えて
江東区は『住まいサポート』なる事業がありますが、とても残念なことに、この事業を上手に活用して住み慣れた江東区に居住し続けられるほど現状は甘くはありません。
私自身、昨年住宅課に面談をお願いし、住まいサポートの現状や課題を聴きましたが、それはそれは解決困難な状況であることがわかりました(この辺りの課題についてはいつか書きたいと思います)。
また、保護第一課に孤独死等の減少を確認しましたが、江東区は生活保護の方に対しては既定の金額を関係機関に支払うものの、それ以外の方については『不動産業(大家さん)が対応している』との返答を受けました。
そうなると、貸し手が孤独死リスクの高い方に部屋を貸すリスクを減らすため、高齢者などへの貸し渋りをしてしまうことは想像に難くありません(このあたりも機会があれば書きます)。
今の就職氷河期はまだまだ十分働ける年齢ではあると思いますが、50代になると自身の健康状態や親の介護などで生活が一変する可能性は格段に上がります。
それに加えて、20年後、自身が高齢者になった時に、先の住居課題から住む家が持てない可能性が高まると感じています(今の高齢者と比べてきょうだいが少ないため保証人を立てにくい、ひとり暮らしの場合は孤独死リスクなどから部屋が借りにくくなる)。
だからこそ、今のうちから『いくつになっても安心して生活できる環境』、つまり、保証人や家賃債務保証(逝去後の準備含)、さらには孤独死をした際の早期発見の仕組み化など、取り組まなければならない課題がたくさんあると私は感じています。
将来のことは誰にもわからないけれど、だからこそ、『どんな状況になっても安心して生活できる環境』を整備することは、行政の大切な役割の一つだと感じています。
また、その環境整備は、単に『困っている方に金銭的支援に予算を費やす』ではなく、『困ることのないような環境整備に予算を費やす』方が合理的であり、費用対効果の側面からも良いと感じています(なにより本人の自尊心が保てる!)。
そして、こうした予算を捻出するために、今一度江東区の各事業が形骸化していないか、本当に求められている事業として機能しているかを一つひとつ点検する必要があると感じています。
今回は急いで書いたため文章が雑になってしまいましたが、これを機会に、今一度、皆さまには『住まい』を含めた当区の状況を振り返り、これからも安心して生活していくために何が必要かを考えていただけたらと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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