地域福祉を考える①

ブログへの訪問をありがとうございます!

今回は、区議会議員として取り組むことの一つ『地域福祉の向上』について書きます。

…といっても、書き出すと長いため、何回かに分けて書いてしまいますが、気長にお読みいただけたら幸いです。

 

そもそものきっかけは「多様性のなさ」

昨今、厚労省などで多く使われているものの、その定義がイマイチはっきりしていない「地域福祉」なる言葉。

この意味について調べてみました。

【内閣府:ユースアドバイザー養成プログラムより】

福祉ニーズを持つ当事者を含めたすべての住民が、住み慣れた地域で安心して暮らせるために、さまざまな主体が協力しながら、共に支え合う仕組みを築き、実践していくこと。

【全国社会福祉協議会:HPより】

それぞれの地域において人びとが安心して暮らせるよう、地域住民や公私の社会福祉関係者がお互いに協力して地域社会の福祉課題の解決に取り組む考え方。

※社会福祉協議会と並んで「地域福祉」という言葉を使う厚生労働省が、その言葉の定義を明確にしていないのは不思議ではありますが、どれだけ探しても私には見つけられませんでした…。

この「地域福祉」についてですが、江東区が継続的に現在活動を認めており補助金等を投入している団体は、1つしかありません。

そう、ブログに何度も登場している「町会・自治会」です。

そして、町会・自治会と言えば、その加入率はこのような状況です。

何度も出てきている図ですが、これは先月リニューアルされた2023年度バージョンです。

そして、(地域の町会自治会をご存じの方々には周知の事実ですが)この会役員の方々は高齢化が進んでいる状況です。

年々、加入率は低下傾向となっており、役員の高齢化も進んでいる町会・自治会。

一方、社会の動向を顧みると、定年延長の流れや年金受給額の引き上げや社会保険料や生活費の上昇などを鑑みても、これからの元気シニアが「よし!私は仕事が終わったから、これからはバリバリ地域で活躍するぞ!」という方がワラワラ出るとはとても思えません。

むしろ、「働けるうちは働きたい」と活躍の場を就労とする方が増えるだろうと予測するのは、私が悲観的過ぎるのでしょうか?

そんな状況の中、江東区は現在の地域福祉を町会・自治会としか連携していないという現状。

現在、責任感を持って役を担い頑張っておられる町会・自治会会長を何人も知っているからこそ、年々高まる負荷に対し、「これは持続可能性(役員の循環)の視点からも、工業社会からテクノロジー社会へ移行した価値観転換(多様性)視点からも限界に来ているのではないか」と感じています。

 

すべての人に居場所と活躍の機会を

上記の話をすると一定のご理解は得られるのですが、「じゃあどうすれば良いんだよ」という声をよく聞きます。

そこで私が一番に掲げた「すべての人に居場所と活躍の機会を持つ環境」を、この江東区から創っていきたいという話につながります。

江東区に住む方々が、多様な地域活動やイベントを通じて地域の人と緩くつながり、「困りごとが生じても一人で頑張らない地域をつくる」です。

つまり、これからの地域福祉は、町会・自治会一本頼みにするのではなく、有志で取り組んでいる「地域活動団体」や「地域のボランティア団体」も行政とつながり後方支援を受けられる環境を整備し、多様な地域福祉の選択肢から、区民の皆さまには、希望した時に自分に合った活動場所を選んでいただける環境をつくる。

自分が得手とする活動の中で、気の合う仲間を見つけ、困りごとが生じた際にもちょっと相談できたり、地域の有益な情報が入手できる環境を、希望すれば持つことができる。

そして、地域福祉に参加される方々は「楽しみながら取り組める」ことをモットーに、地域福祉というものを義務感で進めるのではなく、ポジティブに進めていく。

町会・自治会も、自団体のみで頑張り疲弊するのではなく、地域活動団体と上手につながりながら、次世代に役を沸かせる環境を整え、持続可能な活動にしていく。

この方法でしか、今後の地域福祉は存続することはできないと昔から訴えていましたが、今回、区議会議員に当選させていただいたことで、この具現化に向けて取り組みます。

 

この流れを現実化するために「議員提案条例」をつくりたい

多様な生活スタイル・多様な世帯形態・多様なスキルを持った方々が集まっている地域だからこそ、そこに住む方が、いつまでも自分らしく主体的に毎日を過ごしてほしい。

皆が持っている力を少しずつ、楽しめる範囲で地域に分け合えることができれば、江東区はもっと豊かな地域になります。

そして、そのためには、活動の途中でハシゴが外されることのないようにするため、江東区として「条例」を制定し、行政内の人事異動があっても活動の後方支援を担保する体制を創ることが、なによりも重要だと私は感じています。

 

この条例を、なぜ今のタイミングでつくろうと考えたのか、そして、どのようにつくろうとしているのかについては、次回書かせていただきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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コメント

    • まつか
    • 2023年 6月 02日 1:23pm

    勉強になりました。
    😅
    やっぱ、啓蒙ですね。。
    江東区の人は助け合いが普通って
    みんな考えてるんだね
    って他の区の人が感心するくらいの
    令和になるといいな。

    • まつかさま

      コメントをありがとうございます!
      江東区は1990年代から人口が急増した関係で、しがらみだらけではなく『困ったときはお互いさま』の助け合いができることが、江東区の強みだと私は感じてます^^

      良さを残しながら、今の時代に合った区政になるよう取り組みます。

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