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今回からは、高齢者の社会参加と健康について書きます。
高齢者の社会参加と健康について
高齢者介護に長年携わっていて強く感じることは、「誰もが、本当は他人様のお世話になることなく、いつまでも元気に過ごしたい」と強く望んでいるということです。
データ上でも同様の結果が出ていますね。
同時に、私が10年近く地域活動に携わる中で地域活動に取り組んでいる方々と接して実感していることは、「居心地の良い居場所と活躍の場を持っている方は、健康を維持向上できてる傾向が強い」ということです。
これらを踏まえて、26年間、様々な高齢者の方々と関わる中で強く思うのは、「江東区に住んでいる方々が、培ってきたスキルを活かしながら地域でいつまでも活き活きと元気に過ごしてほしい」ということです。
地域活動と健康寿命について
これは、高齢者が地域活動を行う上での要因をまとめた論文です。
神奈川県綾瀬市で行った研究結果ですが、男女で活動に参加する意義の違いを明確にしています。
ここでのポイントは、地域活動の参加については『地域への貢献意識』が大きなポイントになるということです。
とても分かりやすいので、興味のある方はお読みください。
池田晋平氏芳賀博氏:地域在住高齢者の地域活動の参加を促進する社会的要因
ちなみに、江東区の調査では、地域住民の有志による健康づくりや趣味等のグループ活動に参加したりと何かしら地域と繋がる気持ちを持っている高齢者は6割近くいる状況です。
こういう『地域と繋がってもいいなぁ』と感じている人が、地域で活躍できる環境を整えるのが、行政の大切な役割のひとつだと感じています。
また、高齢者の健康についてのサイトでわかりやすいものとして「健康長寿ネット」があります。
高齢者の健康に関する記事が掲載されており、記事の根拠も掲載されているため私は信頼しています。
特に、下の2つは、高齢者の社会参加と健康について書かれています。
■高齢者の社会参加活動(これは厚労省の白書を基に書かれた記事)
ちなみに、上記サイトは、地方独立行政法人東京都健康長寿医療センターとも連動しているようです(こちらはやや堅苦しいですが、しっかりと理解したい方にはお勧めのサイトです)。
健康とは「結果」維持向上できるもの
超高齢社会の日本では、「高齢者の健康を維持するために○○が良い」とか、「年金以外に○○円お金が必要」とか、歳を重ねることに不安を抱いてしまう記事が溢れています。
でも、健康というのは日々の生活の積み重ねの結果であり、毎日の積み重ねだからこそ、楽しみながら取り組めることが大切だと私は考えています。
また、「社会参加」とは地域活動やボランティア活動だけを指すものではありません。
身体が利くうちはいくつになっても元気に働き、就労が難しくなって退職した後は地域で緩いつながりを持てるようにする。
この流れの仕組み化や環境を整えるのが、行政の役割だと私は考えています。
たとえば、長年経理職に就いていたが、電車に乗って毎日通勤することは大変になったけど、週2日程度の無理のない範囲でなら働きたいと考えている人がいた場合。
自転車などで通える地域の企業で、週2日程度スポット的に忙しい時期働ける環境を持てるよう、地域の企業と元気シニアをつなげる仕組みやしかけをつくるとか。
たとえば、子育てや就労を終えた方が、自身の得意を活かして地域で活躍できる仕組みや環境をつくるとか。
大切なことは『いくつになっても、自分らしく生きているという実感を持てる環境づくり』であり、『選択肢のある中、自分に合った居場所と活躍の場を選べる』ことだと感じています。
また、活動を通じて仲間ができ、悩んだ時に相談したり、有益な情報を得ることができたり、ちょっとした困りごとがあった時にお互いさまで協力し合えるようになります。
すると、子ども世代(40~60代)は、親の介護を一人で抱えるリスクが軽減するし、子どものいない方は、必要以上に一人で頑張らなくても周囲に助けてもらえる環境を手に入れることができます。
そして、これの環境を整備するのは行政の役割だと私は考えており、だからこそ、環境整備をしていくことを提言しています。
次回も、引き続き地域活動について書きます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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